競馬歴が長くなるほど「期待値」という言葉を目にする機会が増えた人もいるはず。
しかし、実際競馬で期待値を考えて馬券を買っている人はごくわずかで、SNSや競馬掲示板を見ると「競馬の期待値は意味ない」という声も少なくありません。
そもそも競馬でどうやって期待値を算出すればいいか分からない人も多いでしょう。
遊びで馬券を買っているのなら期待値を考える必要はありませんが、競馬を投資として取り組んでいるのなら、期待値を頭にいれて取り組むことで安定して資産を増やしていけます。
本記事では競馬における期待値の考え方について紹介します。
基本的な意味や計算方法、意味ないと言われる理由、そして期待値を活かした馬券の買い方まで解説するので、本気で競馬で稼ぎたいのならぜひ参考にしてください。
競馬の期待値とは?
期待値とは確率論の考え方の1つで、確率変数の実現値をその発生確率の重みで平均した値を指します。
期待値は主にギャンブルで使われている考え方で「いくら賭けたらいくら戻ってくるか?」を考えるのに用いられます。
競馬でいえば、馬券を買う際に「的中したらいくらの利益が出るのか?」を考える時に使われるのが期待値です。
期待値を採用することで、馬券を買うことに対するリスクとリターンを正確に把握でき、投資の観点から馬券の購入の判断を客観的にできるようになります。
期待値の計算方法
期待値=賭けたい競走馬が馬券に絡む確率×買い目の倍率(オッズ)
競馬での期待値は上記の計算式で求められます。
ポイントとなるのは「賭けたい競走馬が馬券に絡む確率」で、分かりやすく言うと的中率を指します。
期待値を求めるに必要な的中率は、使用するロジックや購入する馬券の種類、さらにはレースの条件によって変動するため、自身の普段の競馬の取り組み方から導き出す必要があります。
言い換えれば、自身の的中率が分からないと期待値が計算できないということ。
期待値を用いて計画的に競馬投資をしたいのなら、まず自身の的中率を正確に調べるところから始めましょう。
期待値と回収率の違い
競馬では期待値と回収率を混合している人をよく見かけますが、両者は大きく違います。
一言で言ってしまえば、期待値は「獲得できる利益を計算するために使う数値」であり、回収率は「掛け金に対して実際に獲得した利益の割合」のこと。
購入した馬券が的中した時に得られる利益を計算するのが期待値であり、あらかじめ予想に組み込むことで計画的に競馬で資産を増やしていきます。
一方で、回収率は自身の実績やルールを確立するために用いられる数値です。
回収率が100%を超えていれば収支はプラスになるため、取り組み方や戦略を見直したり改善したりする判断材料として用いられます。
競馬における回収率については、以下のページで解説しているので、競馬投資を始めるならぜひ知っておきましょう。

競馬で「期待値は意味ない」といわれる理由
期待値を考えて競馬をすることで、計画的に競馬投資に挑むことができますが、中には「競馬で期待値を考えても意味がない」という声も少なくありません。
期待値が意味がないと主張する根拠として次のものが挙げられます。
短期では期待値通りの結果にならないから
期待値を軽視している人の多くは、目の前のレースに全力で挑んでいる傾向が強いです。
実際に競馬を中~長期的に取り組んでいる人は少なく、多くの人は目の前にあるレースに対して「どの馬券を買えば的中するか?」だけを真剣に考えています。
期待値とは例えば「自分が考えたルールで単勝オッズ2.5~2.8倍を1点買いした時に得られる利益」を算出するために用いますし、正しい数値を出すにはある程度試行回数を重ねなければいけません。
つまり、短期的な競馬戦略では期待値通りにならないケースが十分起こります。
短期的に競馬に取り組んでいる人は、半年後や来年の資産の状況よりも「今馬券を当てられるか?」の方が重要なため、期待値について懐疑的な考えを持っています。
期待値が高くても外れるから
期待値を信用していない人の中には「期待値が高い=的中率が高い」と誤解している人もいます。
そもそも期待値とは購入した馬券が的中した際に得られる利益の見込みであり、的中する・しないは各自の予想や分析によって変わります。
また、狙っている払戻金によって的中率が低くても期待値が高い戦略もあるため、期待値と的中率に相関性はありません。
しかし、期待値の仕組みや数字の意味を理解せず「期待値が高いから当たるはず」と考えている人が一定数います。
特に「馬券を買わないと当たらない」という考えから脱却できない人ほど、期待値を軽視している印象です。
予想精度が低いと期待値が機能しないから
万馬券を狙うなど戦略や取り組み方次第では、的中率が低くても期待値が高くはできます。
しかし的中率が一定以下の水準まで下がると、理論上の期待値通りの結果を得る前に資金が尽きてしまい、競馬で稼ぐ前に破産してしまいます。
予想精度が伴わない状態で期待値だけを頼りにすると、破産リスクを軽視した危険な買い方になります。
期待値を無視している人の中には、的中率が低く期待値が高い戦略で挑んで失敗した経験があるのかもしれません。
競馬投資をするなら期待値ははずせない
期待値の必要性について賛否両論ありますが、競馬投資をするのなら期待値を考えるべきです。
競馬投資をするにあたって期待値を取り入れるべき理由を以下にまとめました。
「稼げる馬券」を選べるようになる
期待値を基準にすることで、数ある馬券の中から最も効率よく稼げる可能性のあるものを逆算して選べるようになります。
例えば期待値が高ければ、はずれるリスクよりも的中した時のリターンの方が大きいと判断できるため、積極的に勝負できます。
反対に、期待値が低ければ馬券を購入するリスクを取らない方が賢明と判断できるため、あえて見送ってはずれた時の損失を回避できます。
馬券を買う時に発生するリスクが同じ以上、競馬投資で考えるべきは「リスクに見合うだけのリターンが得られるか?」です。
期待値を用いることで的中時のリターンが正確に把握できるため、効率よく競馬で資産を増やせるようになるでしょう。
長期的な収支がプラスになる
競馬投資では、目の前のレースに一喜一憂するのではなく、継続的に取り組んで収支をプラスにしていきます。
自身で確立したルールを確立し、条件に合致したレースを適切な掛け金で買い続けることで資産を増やしていくため、期待値を加味することでより効率よく利益を伸ばしていけます。
期待値を考えないと、掛け金や狙うオッズがバラバラになってしまい、思うように競馬で稼ぐことができません。
競馬投資をするなら、一定の確率(的中率や回収率)を元に、期待値の高い戦略で繰り返す馬券を買い続けるのが成功への近道です。
はずれることもありますが、ルール通りに馬券を買い続けることで、結果的に資産が増えているため、競馬投資において「期待値を取り入れない」という選択肢はありません。
投資的な思想で競馬に挑めるようになる
競馬に期待値を加味して予想することで、ギャンブルではなく投資として競馬に取り組めるようになります。
期待値を取り入れるには、自身の的中率を知る必要がありますし、自身の思惑や欲望ではなく客観的根拠に基づいて勝負する・しないの選択ができるようになります。
つまり、同じルールで馬券を買い続ければ、将来的に収支がプラスになると確信を持って競馬に取り組めるため、目先の結果に一喜一憂しなくなります。
馬券が外れても、一瞬だけイラっとすることはあっても、ムキになって負けを取り返そうとして傷口を広げるようなことはしません。
ギャンブルをしていた時のように、気持ちに左右されることなく淡々と馬券を買って競馬に挑めるため、安定して資産を増やしていけるでしょう。
期待値を考慮した具体的な馬券の買い方
競馬に期待値を加えて戦略を立てることで、冷静かつ安定して挑めるようになり競馬を投資として取り組めるようになります。
具体的に期待値を組み込んだ馬券の買い方について解説するので、自身の戦略やルールの1つとして組み込んでみてはいかがでしょう。
期待値が低いレースは見送る
自身が決めたルールやロジックに合致するレースをさらに絞り込む際に、各レースで変える馬券の期待値を算出することで、資金を投下するレースを決断できます。
具体的には期待値が一定以下のレースは、馬券を買うリスクが相対的に高くなってしまうため見送りましょう。
どのレースにおいても馬券を買うと「はずれる」というリスクが必ず発生します。
そのため、競馬投資においては馬券を買うリスクと馬券が的中した時のリターンや的中する可能性を模索する必要があり、そのための手段として期待値を用います。
稼げる可能性が低いレースを見極める手段として、期待値は重要な判断基準の1つです。
過剰に人気のある馬は買わない
期待値が低いレースとは、的中難易度が難しく、はずれるリスクが相対的に高くなるレースだけではありません。
ルールによって選ばれた馬の人気が異常に高く、オッズが低すぎる時も、勝負を避けて見送ったほうが賢明です。
例えば、単勝オッズ1.1倍の1番人気の馬に対して、10,000円で単勝1点狙いをしても、利益は1,000円しかありません。
しかし、たとえオッズ1.1倍の1番人気でもはずれるリスクは全馬共通です。
つまり「的中したら1,000円の利益、はずれたら10,000円の損失」という投資なら、勝負しない方が良いと考える人は多いはず。
期待値を活用することで、リターン(払戻金)とリスク(はずれた時の損失)を冷静に分析して勝負する・しないの判断ができるようになります。
的中率とオッズを比べて最終判断する
期待値は、リスクとリターンのバランスを比べ、馬券を買う・買わないを判断する材料として用いられる他にも、最も効果的に資産を増やせる馬券を選択するためのきっかけとしても使えます。
例えば2番人気と3番人気の予想確率がほぼ同じなのであれば、2番人気より3番人気を購入したほうが期待値の面では有利になるケースが多いです。
また、同じ馬で勝負するにしても、もっとも利益が大きく残る馬券を探すための参考材料としても期待値が使えます。
期待値を考えることにより、馬券を買う行為に対して最大化の利益が出せるような選択肢を考えられるようになるのも大きなメリットです。
期待値を活用するうえでの注意点
最後に競馬で期待値を用いるにあたっての注意点を紹介します。
期待値を採用することで投資思考で競馬に挑むことができるものの、デメリットが全くないわけではありません。
期待値を用いて競馬に挑むなら以下の3つの点に注意してください。
期待値が高くても連敗リスクはある
期待値とは、同じルールで競馬に挑むことによって得られるであろう利益を把握するための数値であり、直近の勝負するレースで的中する確率ではありません。
そのため、期待値を競馬戦略に取り入れたとしてもはずれる時はありますし、戦略や勝負する馬券によっては連敗も十分あり得えます。
そもそも競馬において「絶対に的中する」馬券は存在しません。
連敗が続く可能性を織り込んだうえで、それでも長期的には収支がプラスに向かうという前提で取り組み続けることが重要です。
許容損失額から掛け金を逆算する
期待値は、馬券を買い続けることで最終的に収支がプラスへ向かう買い方を導き出すための指標です。
「同じルールで買い続ける」ことが前提のため、1回のレースに資金のほとんどをつぎ込んでしまうと、万が一外れた時に次の勝負ができなくなって退場を余儀なくされてしまいます。
期待値を活用するなら、なによりも競馬の資金をゼロにしてはいけません。
そのため、自身の総資産から1日当たりの許容損失額を計算して、1回のレースで勝負する金額を導き出してください。
許容損失額が明確になれば、必要以上に大きな掛け金で勝負して後悔する心配もなくなるはず。
競馬投資における軍資金の管理方法については以下のページで解説しているので、ぜひ参考にしてください。

自身の競馬成績を数値で確認する
期待値を正しく計算するうえで欠かせないのが、自身の的中率を正確に把握することです。
なんとなくの感覚で的中率を見積もってしまうと、期待値の計算そのものが崩れてしまい、計画通りに競馬に取り組めず、資産が一向に増えません。
本気で競馬投資に挑むなら、過去数ヶ月分の競馬結果をエクセルなどで記録・集計し、実際の的中率を数値として確認しましょう。
そのうえで、競馬ルールを作ってみたり改善ポイントを見つけたりなど、自身の競馬の成績を向上することで、より効率よく期待値が活用できるようになります。
自身の的中率や回収率を向上させるポイントについては、以下のページで紹介しているので、競馬ルールを決める際の修正方法として参考にしてください。

まとめ
- 競馬で期待値が意味がないのはギャンブルとして取り組んでいるから
- 競馬を投資として取り組みお金を稼ぎたいなら期待値は取り入れるべき
- 期待値を取り入れることで中~長期的に安定して利益が増えていく
- 期待値を取り入れるなら自身の競馬の成績を確認・向上すること
- 期待値が分かればリターンが見合わないレースを見極められる
ここまで競馬での期待値の必要や活用法についてお話ししました。
競馬の期待値は「意味ない」と言われることもありますが、それは短期的な結果だけを見て判断してしまうケースがほとんどです。
期待値はあくまで長期的な視点で収支をプラスに導くための指標であり、正しく理解し活用すれば、感覚頼みの馬券購入から一歩進んだ競馬投資が可能です。
まずは自身の的中率を数値で把握するところから始め、期待値を意識した馬券選びを実践してみてはいかがでしょうか。








