馬券種の中でも的中しやすい馬券として挙げられるのが「ワイド馬券」です。
ワイドはあまり目立った馬券種ではありませんが、実は上手に活用すれば競馬で稼ぐうえで非常に役に立つ馬券種です。
実際に自分も複勝馬券の次に使っている馬券種です。
万馬券など高配当の的中は難しいですが安定して的中したいならワイド馬券はおすすめです。
ここではワイド馬券のおすすめの使い方やワイド馬券を使って競馬で稼ぐためのポイントを詳しく解説していきます。
ワイド馬券とは?
ワイド馬券とは選んだ2頭がどちらも3着以内に入ってくれば的中となる連対式馬券を言います。ちなみに選んだ2頭の着順は関係ありません。
引用:JRA
例えば上のイラストのような着順であれば【3-12】【2-12】【2-3】がワイドの的中となります。
ワイド馬券の特徴としては次の3つが挙げられます。
馬連よりも的中しやすい
ワイドは連対式馬券(2頭選んで購入する馬券)の中では最も的中する可能性が高い馬券種です。
例えば16頭立てのレースで連対式馬券(枠連は除く)の1点当たりの的中率は次のようになります。
馬券種 | 買い目 | 的中率 |
ワイド | 120 | 2.5% |
馬連 | 120 | 0.83% |
馬単 | 240 | 0.42% |
上の表を見てもらえば分かる通り、ワイドの的中率は馬連と比べると約3倍高いのが分かります。
つまりワイド馬券は連対式馬券の中では1点当たりの的中率が最も高い馬券種なのです。
オッズはあまり高くならない
ワイド馬券は連対式馬券種の中では比較的オッズは低くなりがちです。具体的に1万以上の施行レースから取った連対式馬券(枠連は除く)のオッズ平均を比べると次のようになりました。
馬券種 | オッズ平均 |
ワイド | 31倍 |
馬連 | 69.2倍 |
馬単 | 137倍 |
上の表を見てもらえば分かる通り、ワイド馬券は馬連や馬単に比べるとオッズが低くなりがちです。
極端な言い方をすればワイド馬券で万馬券(オッズ100倍以上)を的中させるのはかなり難しい…ということになります。
競馬で稼ぐならオッズから逆算して「いくらの利益を出したいか?」で掛け金を調整すればいいため、オッズの低さは大きなデメリットにはなりません。
3着が同着の場合は不的中になる可能性がある
ワイド馬券で買った2頭が同着で3着だった場合はそのワイド馬券は不的中となります。
例えば【2-12】でワイド馬券を購入したレースで、2番と12番が同着3位だと3着以内に入っているにも関わらず【2-12】の馬券は的中となりません。
また出走する馬が3頭以下のレースではそもそもワイド馬券の販売すら行われません。
とはいえ、3着が同着になるケースはほとんど稀ですし今の競馬(特に中央競馬)で出走頭数が3頭以下で開催するレースはまずありませんから、余り気にする必要はないと思います。
競馬で稼ぐのにワイド馬券はアリ?ナシ?
競馬で稼ぐのにワイドを使う・使わないは人によって判断が変わると思いますが、個人的にはワイド馬券で稼ぐのは「アリ」です。
競馬で稼ぐには「安定して馬券を的中する」ことが重要です。そのためには馬やレースを選ぶロジックやテクニックも大事ですが馬券が持っている1点当たりの的中率も大事になってきます。
ワイド馬券は複勝ほどではありませんが1点当たりの的中率は他の馬券種に比べると高めです。万馬券狙いの一攫千金は難しいですが「コツコツ稼ぐ」にはワイド馬券はおすすめです。
もちろんワイドで馬券を買えば必ず稼げる…というわけではありません。
競馬で稼ぐには「お金が稼げる方法」で競馬を取り組む必要があります。具体的には下記ページで紹介しているのでそちらを参考にしてください。
ワイドを使った馬券の買い方の種類
競馬でワイド馬券を買う時にいくつか買い方の種類があります。買い方の種類によってメリットとデメリットがありますので、活用する前にぜひ理解しておいてくださいね。
ボックス買い
ボックス買いとは選んだ馬の組み合わせが全て的中するように買う馬券の買い方のことです。
例えば2番、12番、14番の3頭をボックス買いすれば【2-12】【2-14】【12-14】のワイド馬券を買ったことになります。
ただしボックス買いは買う馬を1頭増やすごとに馬券を買う点数が急激に増えていくデメリットがあります。特にワイド馬券はオッズが高くなりにくいため、選ぶ馬を増やしすぎると的中しても手元に利益が残らないので選ぶ馬の頭数には注意してください。
ボックス買いをするのであれば下記ページで紹介している内容に注意して買うようにしましょう。
流し
流しとは馬券を買う馬(軸馬)を1頭固定して、組み合わせの馬を何頭か見つけて買う買い方を指します。
例えば軸馬を2番、組み合わせの馬(ヒモ馬)を6番、8番、12番とするなら、流しの買い方は【2-6】【2-8】【2-12】となります。
流しはボックス買いに比べて買い目の点数が少なく済むために、手元に利益が残りやすいメリットがあります。ただし軸馬が外れた買った馬券すべてが外れ馬券になるリスクも抱えています。
流しで買う時に重要なのは「軸馬」の見つけ方です。
軸馬を見つける方法は色々ありますが、1つだけちょっとしたテクニックがあります。詳細は下記ページで詳しく解説していきます。
フォーメーション
フォーメーションは軸馬とヒモ馬を別々に選んで組み合わせる買い方を言います。
例えば軸馬として2番と6番、ヒモ馬として3番、11番、13番を選ぶとするとフォーメーションの買い方は次の通りになります。
【2-3】【2-11】【2-13】【3-6】【6-11】【6-13】
フォーメーションのメリットは押さえるべき馬を最小点数で押さえられる点です。軸馬とヒモ馬を分けて選べますから買い忘れもないですし余計な買い目も減らせます。
ただし、フォーメーションの買い方はボックス買いや流しに比べると複雑なため、競馬初心者には難しい買い方と言えるでしょう。
また軸馬とヒモ馬をしっかり見極める力が求められるため「馬券になりそうな馬」を探し当てる競馬力をつけてからフォーメーションを利用するのをおすすめします。
ワイド馬券の基本的な競馬戦略
ワイドを使って競馬をするなら次の4つを意識して取り組みましょう。そうすれば余計なはずれ馬券を買わなくても済みますし、馬券が的中した時にしっかりと利益が残りやすくなります。
上位人気+中位人気の馬を組み合わせる
ワイドの組み合わせを選ぶ時のポイントとして「1頭は上位人気から、もう1頭は中位人気」から選ぶのが基本と言われています。
上人気同士で組み合わせてもオッズが低くなってしまいますし、逆に中位人気どうしで選ぶと馬券が当たりにくいです。
そこで上位人気+中位人気の組み合わせでワイドを買うと、ある程度的中する可能性が出てくる上に、的中した時の払戻金も期待できます。
この時にポイントなのが「上位人気と中位人気の線引きをどこに引くか?」です。
上位人気と中位以下の人気のボーダーラインはレースによって違います。目安としてはオッズの断層があるところが人気のラインなのでオッズの断層を見つけてから軸馬とヒモ馬を選びましょう。
オッズの断層については下記ページで詳しく解説しています。
ボックスで買う時は6点以内に抑える
ワイドをボックスで買う時は6点以内に抑えるように馬を選ぶようにしましょう。
ワイドは1点当たりのオッズが低いため、あまり多く買いすぎるとトリガミになる可能性が増えます。せっかく馬券が的中しても結果的にマイナス収支になっては競馬をしている意味はありませんからね。
ワイドはどんなに多くても6点以下に抑えるように買いましょう。具体的には選ぶ馬を4頭までに抑えられるときちんとお金が残る競馬ができるはずです。
出走頭数が8~10頭のレースに絞り込む
ワイドで競馬をするなら出走頭数が少ないレースで挑むのがおすすめです。
なぜなら、出走頭数が少なければ選んだ馬が3着以内に入る可能性が高まるからです。例えば出走頭数10頭と16頭とでは馬が3着以内に入る可能性は次のようになります。
出走頭数 | 3着以内に入る確率 |
10頭 | 30%(3/10) |
16頭 | 約19%(3/16) |
また出走頭数が少なければ実力を比べる馬の数も相対的に減るので、分析の時間も短くなって決断が早くできます。
ワイド中心で競馬をするなら出走頭数が少ないレースに絞るのも1つの戦略です。
ワイド馬券での「転がし」がNG
ワイドは1点当たりの的中率が高い馬券種ではありますが「転がし」には向きません。
転がしとは?
的中した払戻金を全額次のレースの馬券代につぎ込んでお金を増やしていく競馬手法のこと。主に複勝馬券で取り組む「複勝ころがし」が主流
ワイドで転がしをしても複勝馬券ほど的中率が高いわけではないため、外れるリスクの方が高くなります。
「複勝よりオッズが高いから」といってワイド馬券で転がしをしないようにしましょう。
ワイド馬券で「投資競馬」をする時のポイント
先ほどワイドを使った競馬の基本戦略を4つ紹介しました。しかし競馬でお金を稼ぐ「投資競馬」をするのであれば、ワイドの活用法はまた少し変わってきます。
ここでは競馬でお金を稼ぐことに特化したワイド馬券の活用法を紹介します。
ワイドを買う点数は一点のみ
ボックス買いや流しなどワイドの買い方は色々ありますが、競馬で稼ぐならワイドは一点買いを心がけましょう。
多点買いは的中する可能性が高くなる一方回収率が低くなるデメリットがあります。掛け金や払戻金によってはトリガミになるリスクもあるので、競馬で稼ぐなら多点買いはおすすめできません。
特にワイドは連対式馬券の中でもっともオッズが付きにくい馬券種です。
上位人気+上位人気の組み合わせでもいいので、しっかり3着以内に来る可能性が高い馬を絞り込んで一点買いで的中できる力を身につけましょう。
投資競馬では「競馬でいくら稼ぐか?」が優先されます。オッズが低くても目標利益に届くよう掛け金を調整すればいいため、ワイドで「上位人気+上位人気」の組み合わせで買っても問題ありません。
「複勝一点買い」で的中できる馬を探す
ワイドで買える馬を探すなら、まず複勝一点買いで買える馬を探しましょう。
ワイドも複勝も「3着以内」に入ればいいため、複勝を買って的中する馬を2頭探し出し、その馬同士を組み合わせてワイドで買えば的中しますよね?
無理してワイドにこだわるのではなく、出走する馬の実力によって複勝とワイドを使い分けられるようになると、競馬で稼ぎやすくなります。
ワイドを活用するのならまずは「複勝一点買い」で的中できる力を身につけましょう。
複勝馬券で的中させるコツについては下記ページで解説しています。
複勝オッズ次第で「ワイド+複勝」の二点買い
競馬で稼ぐなら「ワイド一点買い」か「複勝一点買い」が基本ですが、オッズ次第では「ワイド+複勝」の二点買いもアリです。
ワイドと複勝の二点買いをするケースとしては次の時におすすめです。
[box05 title=”ワイド+複勝二点買いするケース”]
- 複勝で買う馬のオッズが低すぎて利益が見込めない時
- ワイドの組み合わせに不安要素がある時
- ダブル的中させて利益を伸ばす時
[/box05]
特に「ワイドの組み合わせに不安要素がある時」の場合は、複勝馬券は保険的な役割となりますので、ワイドよりも複勝馬券の方を厚めにかけておきましょう。
ワイドより複勝を厚めにかけることでトリガミを防いだり、仮にトリガミになっても損失を最小限に抑えられます。
「ワイド+馬連」の二点買いはしない
ワイドのオッズや選んだ馬の確実性によってはワイドと複勝の二点買いはアリですが「ワイド+馬連」の二点買いはおすすめしません。
なぜならワイドよりも馬連の方が1点当たりの的中率が低いため、ワイド+馬連の二点買いをする意味がないからです。
そもそも馬連1点買いで的中できるならワイドを買う必要がありませんし、ワイドを「馬連が外れた時の保険」にするには1点当たりの的中率が低いため保険にするにはリスクが高いです。
競馬でコツコツ稼ぐなら複勝かワイドに馬券種を絞って取り組むのがおすすめです。馬連はもちろん馬単など他の馬券種もあまり手を出さないようにしましょう。
2頭選びにくいレースでは無理してワイドを買わない
ワイドを使って競馬で稼ぐなら「ワイドで買えないレースは手を出さない」ことを心がけましょう。
ワイド馬券を買うには3着以内に入りそうな馬を2頭選ぶ必要があります。つまり3着以内に入りそうな馬が2頭に絞り切れないレースは手を出してはいけない…ということになります。
特に次の条件のどちらかに該当しているレースはワイドで勝負しても2頭に絞り切れない可能性があるので手を出さないようにしてください。
[box05 title=”ワイドで勝負しにくいレースの特徴”]
- 単勝オッズ1倍台の馬が6頭以上いる
- 6番人気の単勝オッズが20倍以上
- 1番人気に馬券が集中しすぎている
[/box05]
競馬で稼ぐなら「馬券を買わない」選択肢を持っておくことはとても重要です。
ワイドで的中できる根拠があるレースだけに的を絞り、それ以外のレースは見送れるようになると手元にお金が残りやすくなります。
まとめ
ワイドを活用すれば競馬で安定した稼ぎを出すことができます。
ワイド馬券は複勝・単勝に次いで3番目に的中率が高い馬券種です。
馬連や三連単のように万馬券などの高配当な払戻金は期待できませんが一点買いでも的中できる安定性があるため、コツコツと競馬で利益を増やす手段としておすすめです。
もちろんテキトーに馬を選んでワイドを買っても馬券は的中しません。
正しくワイドを使えば、競馬でコツコツ利益を積み上げられます。競馬で利益を追求するなら、しっかりとレースや馬を選べる力を身につけましょう。