単勝は競馬を予想する基礎とも言える馬券種です。「レースで1着になる馬を予想する」と的中条件もシンプルなためいまだに好んで買っている人が多い馬券種ではないでしょうか。
さらに単勝は“お金を稼ぐ”にも相性がいい馬券種でもあります。1着に来る馬を1頭予想すればいいだけなので三連単や三連複に比べると考えるポイントが少ないですからね。
とはいえ、テキトーに勝っても単勝馬券は当たりません。特にお金を稼ぐ目的で単勝を買うのであれば次のルールを守って取り組むのをお勧めします。
単勝で稼ぐなら“1点狙い”が基本
単勝の買い方の基本ともいえるのが“1点買い”です。なぜなら単勝は的中範囲が広いからです。
例えばフルゲート(18頭立て)のレースの場合
馬連は153通り
三連単は816通り
ありますが単勝は18通りしかありません。つまり1/18で的中する馬券・・・ということ。
馬連や三連複であれば1点当たりの的中率が低いためどうしても複数点数購入して的中率を上げる必要があります。しかし単勝の場合はどんなに低くても1/18のため、多点買いする必要性がほとんどないのです。
しかも単勝は「1着に来る馬を1頭予想する」馬券のため、連対式馬券に比べて調べたり分析する要素が少ないのも大きな特徴です。組み合わせる馬(ヒモ馬)をどれにするか?を考えなくてもいいため「どの馬が1頭になるか?」だけに焦点を絞って競馬に挑めます。
言い換えれば“1着に来そうな馬が何頭かいる”レースには手を出していけません。
各レースを比較して最も1着が予想しやすいレースを単勝1点買いで勝負する。そして的中したらさっさと“勝ち逃げ”をする・・・というのが単勝でお金を稼ぐ基本戦略と言えるでしょう。
単勝が投資競馬に向いているワケ
単勝メインで買っている人は真剣に投資競馬に取り組んでいる人が多い印象があります。つまり競馬を“お金を稼ぐ”目的でやっている人達ですね。
世間のイメージとしては「競馬で稼ぐなら三連単」と思うかもしれません。しかし安定した利益を出すのであれば単勝や複勝の方が稼ぎやすいのです。
理由は先ほども言ったように単勝の方が馬の予想が容易なこと。そしてもう1つは“控除率”が単勝の方が低いことです。
控除率とは払い戻しが発生した時に主催者が運営費としていただく金額の割合で「テラ銭」とも言います。控除率は馬券種によって異なるのですが単勝や複勝が最も低く、高配当がつきやすい三連単やWIN5は控除率が高く設定されています。
つまり三連単を的中させるよりも単勝を的中させた方が払い戻しによって得られる割合が多いことになります。自分は単勝ではなく複勝をメインに買っていますが理由は単勝を買う人とまったく同じです。
単勝か複勝かどちらがいいか?については人それぞれだと思います。ただ競馬で稼ぐ基礎を身に着けるのであれば連対式よりも単勝や複勝といった単式馬券がおすすめです。
大事なのは『1番人気の馬』の見極め
単勝は1着に来る馬を予想する馬券ですが、実際にやって見るとかなり難しいことは馬券を買った経験がある人であれば誰もが分かるはず。なぜなら1番人気の馬が必ず1着になるとは限らないからです。
別のページでも紹介していますが1番人気が1着になる確率(勝率)は32.8%と言われています。つまり7割弱のレースで1番人気が1着にならないのです。
自分が単勝ではなく複勝で勝負している理由はここにあります。複勝であれば3着以内に入ってくれれば的中となるため単勝に比べて馬券が当てやすいですからね。
しかし単勝の場合は1着にならないと的中になりません。複勝よりも配当が期待できる反面、確実に“1着になるであろう馬”を見つける見極めが必要となります。
その第一歩と言えるのが1番人気の“信ぴょう性”です。
1番人気になっているということは馬券を買っている人の多くは「こいつが1着に来る」と予想しているわけです。ではその予想の根拠がどこにあるのか?を探すのが単勝で稼ぐうえで重要になってきます。
- 過去出走したレースはどうだったのか?
- 競馬指数はどう表示されているのか?
- 競馬関係者は1番人気に対してどうコメントしているのか?
などなど。『1着に来る1番人気の馬の特徴』みたいなものを自分の中で作り、その条件に合致した馬がいるレースだけ勝負する・・・というやり方をすると単勝でも安定した的中率を出せるのではないでしょうか。
単勝を多点買いで勝負する時の注意点
単勝で勝負するなら基本は1点買いです。しかし人によっては単勝の多点買いをしていたりもします。
個人的に単勝(複勝もそうですが)で多点買いをするのはあまりお勧めしません。ただ「絶対にダメ」というわけではなく、次の注意点さえ守ればレースによっては単勝の多点買いも“アリ”だと思います。
多点買いは2点まで
単勝の多点買いをしても的中する馬券は1点だけです。しかも連対式馬券ほど払い戻しが多いわけではないためトリガミになるリスクが高くなります。
そのため単勝で多点買いをする場合は多くても2点までに抑えること。
もし3頭以上単勝を買わないと当たる可能性が低いと感じる場合は、そのレースは単勝で買ってはいけないレースのため潔く見送って別のレースを探すようにしましょう。
5番人気未満は候補から除外
下の表は2014年7月から過去5年間の中央競馬後半9~12Rで1番人気が1着に来なかった時の成績です。この表を見てもらえばわかる通り1番人気を除外すると1着に来る可能性があるのは5番人気までではないでしょうか。
6番人気以降になると勝率が1桁になっています。さすがに勝率1桁の馬を予想するのは危険なため単勝を多点買いするのであれば絶対に5番人気以上から選ぶようにしましょう。
特に単勝の多点買いをするのであればあえて1番人気の馬が飛びそうなレースを狙って2~5番人気の4頭の中から探すのも戦略としてはアリかと思います。
機械的に単勝4点買いする馬券術もある
上記の手法をさらに簡素化した方法が『2~5番人気を単勝で4点買い』です。1着が飛べば2~5番人気のいずれかの馬が1着になる可能性が高いため、全部買ってしまって的中率を上げよう・・・という戦法ですね。
かなり暴論ではありますが『1着が飛びそうなレース』さえ見つけられればいいため、分析にかける時間や手間は少なくなります。あえて荒れそうなレースに狙いを絞って買っている人も少数ですがいると思います。
ただし、単勝オッズが4倍未満だった場合トリガミとなる可能性があります。またレースが荒れすぎて下位人気の馬が来たら買った馬券が全部外れる危険性もあるので個人的にはお勧めしません。
他の馬券種と組み合わせて買う競馬戦略
単勝は多点買いには向かない馬券種ですが他の馬券種と組み合わせ買うのはアリなのか?結論から言うと組み合わせる馬券種にもよります。
例えば単勝と馬連を組み合わせて買う場合
『軸馬-ヒモ馬』で馬連を買う
『軸馬』を単勝で買う
というのが一般的な戦略だと思います。そのため馬連は的中したけど単勝は外れた・・・という現象は絶対にありません。
上記の買い方のメリットは1レースで利益を一気に膨らませることです。しかし単勝だけ的中して馬連がはずれると回収率が下がるため馬連を買った意味がまったくなくなってしまいます。
つまり単勝と他の馬券種を組み合わせるなら単勝がはずれても的中する状態に馬券を選ばないといけません。
その条件を満たす馬券種は『複勝』『ワイド』『枠連』『三連複』の4つになります。そして各馬券種の的中範囲を考えると“戦略”として使えそうなのは『複勝』と『ワイド』ではないでしょうか。
単勝+複勝の組み合わせ
戦略的に考えるなら最も有効なのが単勝と複勝の組み合わせではないでしょうか。どちらも1頭を選ぶ単式馬券ですから「1着になる馬はどれか?」を基準に選べますからね。
単複同時購入する場合、絶対に守るべきポイントは単勝も複勝も同じ馬を選ぶこと。そうすれば1着になればダブル的中になりますし3着以内に入れば複勝が的中となります。
単勝と複勝の具体的な組み合わせ戦略については下記ページで紹介しています。レースに合わせて使い分けると利益が安定すると思いますのでぜひ参考にしてください。
単勝+ワイドの組み合わせ
複勝ほどではありませんが単勝とワイドの組み合わせもアリかナシかで言えば「アリ」だと思います。もちろんワイドを買う際に軸にした馬を単勝で買うのが絶対条件です。
ワイド馬券であれば仮に単勝がはずれても的中する可能性はあります。配当も複勝に比べて期待ができるのでトリガミになるリスクも少ないでしょう。
ただし“1着を予想する”単勝と“3着以内に来る馬を2頭予想する”ワイドを無理に組み合わせる必要はありません。
連対式馬券であるワイドを買う以上“ヒモ馬”も探さないといけないうえに1着に来る馬を探さなくてもワイドは的中しますからね。ならば『単勝馬券だけ』『ワイドだけ』で考えて馬券を買った方が結果的に的中率も回収率も安定すると思います。
まとめ
単勝はお金を稼ぐ目的で取り組むにはオススメの馬券種です。とはいえ競馬で稼ぐのは簡単ではないので、きちんと戦略を考えて取り組むようにしましょう。
特に馬連や三連単中心に競馬で取り組んでいるものの一向に的中しない人は単勝で切り替えてみてはいかがでしょう。「1着に来る馬を予想する」という競馬予想の初心に戻って競馬で稼ぐ力を一から学ぶきっかけにしてもらえばうれしいです。