今回の投資対象レースは6月19日(土)の東京競馬場3レースです。
馬券を買う基準の1つで「オッズ」を使っている人は多いですが、オッズは他の指標と違ってレース結果が確定するまで目まぐるしく変化します。
「どのタイミングのオッズを信用すればよい?」という声を何度も聞いてきましたが、実はオッズを使った分析で重要なのはオッズの数値ではありません。
オッズがどのように変化したのか?を把握すると、馬券になる馬を絞りやすくなります。
今回はオッズの変化による競馬予想のポイントを紹介するので、ぜひ参考にしてください。
オッズの変化を活用すればはずれ馬券を買う頻度を格段に減らせます。
競馬指標から馬券候補となる馬を探す
まずは競馬指標から馬券候補となる馬を絞り込みます。絞り込むポイントは2つあります。
馬券になる可能性がある馬を範囲を探す
候補を絞り込むために使う競馬指標は「データマイニング」と「コンピ指数」です。
大事なのはデータマイニング順位とコンピ指数順位のそれぞれ5位以内の馬が出走前日時点で何番人気にいるのか?を把握することです。
馬番 ※人気順 | データマイニング | コンピ順位 (コンピ指数) | |
スピード型 | 対戦型 | ||
2番 | 2位 | 1位 | 1位(80) |
8番 | 9位 | 12位 | 12位(49) |
1番 | 4位 | 4位 | 2位(70) |
11番 | 7位 | 9位 | 5位(56) |
13番 | 1位 | 2位 | 3位(63) |
7番 | 8位 | 8位 | 8位(53) |
6番 | 3位 | 3位 | 4位(60) |
14番 | 10位 | 5位 | 10位(51) |
16番 | 15位 | 16位 | 16位(40) |
3番 | 6位 | 7位 | 6位(55) |
5番 | 16位 | 10位 | 11位(50) |
9番 | 5位 | 5位 | 7位(54) |
出走前日のオッズとデータマイニング・コンピ指数の順位を比べてみると、それぞれの競馬指標の5位以内の馬は下位人気(12番人気)まで分布されています。
つまり馬券になりうる可能性のある馬は12番人気までが対象…ということになります。
とはいえ、馬券になる可能性がある馬が12頭いるだけで、3着以内に入る確率は当然上位人気の馬の方が高いです。
人気順位と競馬指標順位の相関性が高い馬を選ぶ
データマイニング順位とコンピ順位の分布を把握したら、次は人気順位と競馬指標順位の相関性が高い馬をピックアップします。
相関性が高い馬の見極め方については次のポイントが挙げられます。
- 5番人気以内の馬
- データマイニング順位とコンピ順位が5位以内
- 人気順位と競馬指標順位がなるべく同じ
今回投資する東京競馬場3レースで言えば次の3頭が該当します。
馬番 (人気順位) | データマイニング | コンピ順位 (コンピ指数) | |
スピード型 | 対戦型 | ||
2番(1番人気) | 2位 | 1位 | 1位(80) |
1番(3番人気) | 4位 | 4位 | 2位(70) |
13番(5番人気) | 1位 | 2位 | 3位(63) |
つまり東京競馬場3レースは上の3頭から3着以内になる可能性が高い馬を1頭選ぶことになります。
馬券候補となる馬から1頭選出する
馬券候補となる馬を3頭に絞り込んだら、次は馬柱を比較して3着以内に入る可能性が高い馬を1頭選びます。
この時馬柱以外にも「単勝オッズ」の変化にも注意してください。
特に出走直前になって単勝オッズが1倍台になった馬は飛ぶ可能性があります。
では候補に選んだ3頭の単勝オッズはどのように動いたのか?そのあたりも含めて分析していきましょう。
1番リキサンハート(単勝オッズ7.0倍→6.1倍)
引用:JRA
単勝オッズの変化は小さいため、出走前日から人気は安定していると言えるでしょう。ただし馬柱を見る限りこの馬で投資はまずありません。
なにせ過去1回も3着以内にはいったことはありませんし、着差も最小で0.9秒とかなり離されています。騎手も前走まで騎乗していた岩部純二騎手から乗り替わっているため、テン乗りによるマイナス評価がついてきます。
馬柱を見る限り、1番リキサンハートの複勝一点買いはナシと考えていいでしょう。
2番キュートラン(単勝オッズ3.4倍→1.8倍)
引用:JRA
コンピ指数が出走馬の中で最も高い80で、3着内率も5割を越えているため、馬券を買う候補としては文句ありません。騎手も吉田豊騎手しか騎乗していないためテン乗りによるマイナス評価もゼロと考えていいでしょう。
ただし出走前日の単勝オッズが3.4倍なのに対して出走直前の単勝オッズが1.8倍になっています。
つまり出走時間が近づくにつれて2番キュートランの馬券が買われた…ということになります。
出走が近づくにつれて馬券を買っている人というのは、あまり深く考えず買っている人が一定数含まれています。そのためいくら馬柱の絵面が良いとは言え、2番キュートランでの投資は少し慎重に考えた方が良いでしょう。
13番ネオトリニティー(単勝オッズ9.8倍→5.0倍)
引用:JRA
2番キュートランと同様に単勝オッズが半分近くに下がっていますが、5番人気であればこのくらい動くは珍しくないため2番キュートランほど気にする必要はないでしょう。
過去9戦出走して3着以内に入ったのはわずかに1回しかないため、馬柱を見る限り決して良い馬とは言えません。
しかし、前走と前々走の着差が0.4秒以内と僅差であるのと騎手も内田博幸騎手が継続騎乗の点を考えると悪くはないかと。
特に今は夏競馬に入っているため、出走している馬のレベルは春に比べて落ちています。
念のために三連複の人気順位を確認すると13番ネオトリニティーが含まれている組み合わせは上位30位の中で28通りありました。つまり世間の評価としては『13番ネオトリニティーは3着以内に入る可能性がある』というわけです。
東京競馬場3レースはどの馬券を買うべき?
人気順位と競馬指標の順位の相関性から3頭に絞り込み、各馬の馬柱を比較しました。
その結果
- 1番リキサンハートは1回も3着以内に入っていない
- 2番キュートランは出走直前に単勝オッズが1倍台になった
- 13番ネオトリニティーは3着内率が5割未満
と、3頭とも懸念材料があります。
ですが三連複の組み合わせを見る限り、13番ネオトリニティーが3着以内に入る可能性は十分にあるため13番ネオトリニティーでの複勝一点買いで投資すること決めました。
1番リキサンハートはコンピ指数が最も高いものの、3着以内に1回も入った実績もなく着差も離れているため複勝一点買いするには不安材料が大きすぎます。
2番キュートランも馬柱だけで考えると十分可能性はありますが、出走直前に単勝オッズが1倍台のため飛ぶパターンに入っている可能性があります。
馬券を買う決め手と懸念材料の両方を比べ、最も的中する馬券が13番ネオトリニティーと判断しました。
東京競馬場3レースの結果は?
馬柱と単勝オッズの変動から13番ネオトリニティーの複勝一点買いで投資することにした東京競馬場3レースですが、結果は13番ネオトリニティーが3着以内に入って投資成功となりました。
さらにあえて馬券を買わなかった1番人気の2番キュートランですが、見立て通り4着以下に沈みました。
出走前日と出走直前を比べてオッズや人気順位が大きく変動することがあります。しかし1番人気の馬に限っては出走直前になって1倍になった馬は慎重に判断する必要があることを覚えておいてください。
今回の投資競馬のポイント
今回の投資競馬のポイントは出走前日と出走直前のオッズ差による馬の評価について解説しました。具体的には次のポイントが挙げられます。
- 競馬指標順位の分布が広いレースは荒れやすい
- 人気順位と競馬指標順位の相関性が高い馬を候補にする
- 出走直前になって単勝オッズが1倍になる1番人気は要注意
これから本格的な夏競馬が始まりますが、今回の東京競馬場3レースのようなパターンのレースが増えていきます。
春競馬と違って馬券になる可能性が極めて高い馬が少なくなるため、デメリットや懸念材料の比較も忘れないようにしましょう。