馬連は競馬の馬券の中で人気のある馬券種の1つです。中には「馬連は競馬初心者にオススメ」という人もいます。
馬連は的中する条件がシンプルですから、競馬を全く知らない人でも選びやすい馬券種です。またオッズも高くつきやすいため的中した時の払戻金も期待できます。
とはいえ、馬連で買えば確実に競馬で稼げるわけではありません。
ここでは馬連馬券の特徴について解説してきます。具体的な買い方から馬連で稼ぐためのポイントまで紹介しているのでぜひ参考にしてください。
馬連とは
馬連とは2着以内に入ると思う馬を2頭選んで購入する馬券で、選んだ2頭がどちらも2着以内に入ったら的中となります。
例えば【5-10】の馬連馬券を買った場合、5番と10番が2着以内に入ったら的中となります。
引用:JRA-VAN
馬連の的中条件に着順が関係ありませんので、5番が1着になっても10番が1着になっても馬連は的中となります。
馬連の特徴としては次の点が挙げられます。
少ない買い目でも的中できる
馬連の的中条件に着順は関係ないため、連対式馬券(2頭以上選んで購入する馬券)の中では比較的買い目が少なく済みます。
例えば【5-10】の馬連馬券を買った場合「1着が5番、2着が10番」でも「1着が10番、2着が5番」でも的中となります。
馬連は買い目1点につき2つの的中パターンが該当するため、たくさん点数を買わなくても的中させられます。
単勝や複勝に比べると高配当が期待できる
馬連は1点的中しただけでレースによっては高額配当も夢ではありません。
例えば2005年~2020年1月までに開催されたJRA主催のレースの馬券種別の平均配当は次のようになっています。(WIN5は除く)
馬券種 | 平均配当 |
馬連 | 5,869円 |
単勝 | 1,038円 |
複勝 | 359円 |
ワイド | 1,968円 |
馬単 | 11,821円 |
三連複 | 23,884円 |
三連単 | 151,676円 |
上の表を見てもらえばわかる通り、馬連の平均配当は単勝や複勝よりも高くなっています。
つまり単勝や複勝など単式馬券よりも的中した時のリターンは大きいという特徴があるのです。そのため、ハイリターン狙いで競馬をしている人が好んで使っている印象があります。
馬連の配当は単勝や複勝よりも期待できますが的中条件は馬連の方が厳しいです。馬連の方が単勝や複勝よりも稼ぎやすいわけではないのでその点は誤解のないようにしましょう。
馬連と他の馬券種(連対式馬券)との違い
馬連は馬を2頭選ぶ必要がありますが、馬券種の中には馬連と同様に2頭選んで購入するものもあります。
では馬連と同じように2頭選んで買う馬券(連対式馬券)とではどんな違いがあるのか?ここで詳しく解説していきます。
馬連と馬単の違い
- 馬連:2着以内に入る馬2頭を予想する(着順は関係ない)
- 馬単:1着と2着を着順通り予想する(着順が違うと不的中になる)
馬連と馬単の違いは「着順が的中条件に入っているか?」です。
例えば馬連で【5-10】を買うと「1着5番、2着10番」「1着10番、2着5番」のどちらでも的中となります。
しかし馬単で【5-10】を買った場合「1着5番、2着10番」は的中となりますが「1着10番、2着5番」は不的中となります。
馬連は着順が逆でも的中になりますが、馬単は着中通りに買わないと不的中になるため、馬券を当てるだけでしたら馬連の方が簡単です。
馬連とワイドの違い
- 馬連:2着以内に入る馬2頭を予想する
- ワイド:3着以内に入る馬2頭を予想する
馬連とワイドの違いは「予想した馬が何着以内に入れば的中になるか?」です。
馬連は選んだ2頭が両方とも2着以内に入って的中となりますが、ワイドは選んだ2頭が両方とも3着以内に入ると的中になります。
的中範囲としてはワイドの方が広いですが馬連もワイドも選んだ馬2頭が両方とも該当していないと的中にならない点は変わりありません。
また馬連はワイドに比べて的中条件が厳しいだけあって的中した時の払戻金はワイドよりも高くなります。安定した的中率を狙うならワイドがおすすめですが、ハイリターンを狙うなら馬連の方がいいでしょう。
馬連と枠連の違い
- 馬連:2着以内に入る馬2頭を予想する
- 枠連:2着以内に入る馬が入っている「枠」を2つ予想する
馬券種の中でもかなり特殊なのが枠連で、出走する馬が入っている「枠」を選んで購入する馬券となっています。
馬連と枠連との違いは「馬」を選ぶか「枠」を選ぶか?の違いのみでそれ以外は一緒です。
そのため予想する2頭が該当する馬券のオッズを比べて馬連で買うか?枠連で買うか?を決めるといいでしょう。枠連の特徴については下記ページで詳しく解説しています。
馬連で的中させるための基本的な買い方
馬連の買い方には「ボックス」「流し」「フォーメーション」の3つの方法があります。
それぞれ買い方によってメリット・デメリットがあります。ここでは馬連の基本的な買い方である3つの方法について解説していきます。
ボックス
ボックスとは選んだ馬のすべての組み合わせを買う方法のことです。例えば2番、5番、8番、11番の4頭をボックス買いすると以下の組み合わせの馬券を買ったことになります。
【2-5】【2-8】【2-11】【5-8】【5-11】【8-11】
[box04 title=”ボックス買いのメリット”]
- 選んだ馬がどんな組み合わせでも的中する
- 軸馬を決める必要がない
[/box04]
[box04 title=”ボックス買いのデメリット”]
- 選ぶ馬が1頭増やすと買い目も増える
- 全ての組み合わせ馬券が同じ金額で買うことになる
- トリガミになりやすい
[/box04]
流し
流しとは馬を1頭固定して(軸馬)、組み合わせた馬の馬券を全て購入する買い方です。例えば2番を軸馬に、組み合わせる馬(ヒモ馬)を5番、8番、11番とした場合、流しの組み合わせは次のようになります。
【2-5】【2-8】【2-11】
[box04 title=”流しのメリット”]
- 購入する馬券の点数が抑えられる
- 的中する可能性がある組み合わせを全て押さえられる
[/box04]
[box04 title=”流しのデメリット”]
- 軸馬が3着以下に沈んだら買った馬券全部外れる
- ヒモ馬を増やせば購入点数が増える
[/box04]
フォーメーション
フォーメーションとは「1着に来る馬」と「2着に来る馬」を別々に選んで購入する買い方を言います。
例えば2番、5番、8番、11番を次のように予想するとします。
- 2番(本命)
- 5番(対抗)
- 8番(穴馬)
- 11番(穴馬)
2番の流しで買うと2番が来なかった時に全部外れたことになりますし、ボックスで買うと穴馬どうしの組み合わせ【8-11】も買ってしまうため余計な買い目が増えてしまいます。
そこで「1着に来る馬」として2番と5番を、「2着に来る馬」として5番、8番、11番を選んでフォーメーションで買います。すると次の馬券を購入したことになります。
【2-5】【2-8】【2-11】【5-8】【5-11】
[box04 title=”フォーメーションのメリット”]
- 可能性が高い組み合わせだけを購入できる
- 軸馬が飛んだ時の馬券も押さえられる
[/box04]
[box04 title=”フォーメーションのデメリット”]
- 買い方が複雑で初心者向きではない
- 選ぶ馬が少ないとあまり意味がない
[/box04]
競馬で稼ぐための馬連の買い方のコツ
馬連の特徴や買い方を理解すれば、あとはしっかり馬連を的中させる買い方をすれば競馬で稼げるようになります。
では馬連馬券を使って競馬で稼ぐにはどういうポイントがあるのか?ここでは競馬で稼ぐことに特化した馬連馬券の活用法について解説してきます。
「軸馬」を見つけるのが大前提
馬連で稼ぐなら基本的に「流し」か「フォーメーション」になります。そのため軸馬を見つけることが大前提となります。
ボックス買いは買った馬券が的中しやすいものの、馬券を買ったお金以上の払戻金がもらえずトータルの収支でマイナスになるリスクが高いです。(これ「トリガミ」と言います)
軸馬さえ正しく選べば少ない買い目で的中できるため、馬連で稼げるようになります。軸馬の選び方やポイントについては下記ページで詳しく解説しているので参考にしてください。
万馬券は狙わない
馬連でも万馬券が発生することはありますが、競馬で稼ぎたいなら万馬券狙いの馬連には手を出さないようにしましょう。
理由はいたってシンプルで、馬連で万馬券が的中する可能性は低いからです。
馬連で万馬券が発生する可能性は約13%で決して低くはありません。しかしこの13%の馬連万馬券をピンポイントで的中させるのはかなり難しいです。
馬連で万馬券を当てるためにはオッズ100倍以上の馬連を買い続ける必要があります。馬券を買う資金に余裕があるなら狙ってもらってもいいですが、そうでないなら無理してハイリスク・ハイリターンを狙う必要はありません。
特に競馬で「安定した稼ぎ」を出したいのなら万馬券狙いはやめましょう。
9番人気以上の馬から選ぶ
馬連を使って競馬を稼ぐなら、選ぶ馬は9番人気以上に絞りこみましょう。なぜなら10番人気以下の馬が2着以内に来る可能性は確率的に低いからです。
上の表はレースの人気順位と勝率・連対率・複勝率の相関性を表したものです。表を見ると10番人気の連対率は5%を下回っています。
つまり10番人気以下の馬を組み合わせて馬連を買っても的中する可能性は限りなく低い…ということです。競馬で稼ぐなら馬券を的中させないといけませんから当たらない馬券を買う必要はありません。
また「10番人気以下の馬は対象外」というルールを作っておくと最初から馬券候補の馬を絞り込むことができるため、分析にかかる時間を短縮できるメリットもあります。
買い目の点数はできるだけ少なめに
競馬で稼ぐなら馬券を買う点数はなるべく少なめに抑えましょう。買い目を少なくすれば掛け金が抑えられるため、的中した時にトリガミになりにくくなります。
理想は馬連一点買いで的中できればいいですが、馬連一点買いを的中するのはかなり難しいです。安定して馬連を的中させるなら最低でも2~3点は買いましょう。
下記ページで馬連を使った競馬必勝法を紹介しています。競馬初心者でもできるくらい簡単なロジックなので参考にしてください。
回収率100%以上になるよう計算して掛け金を調整する
競馬で稼ぎたいなら的中した時にしっかり利益が残るような資金配分を徹底しないといけません。具体的には回収率が100%になる買い方が求められます。
馬連は基本多点買いになるため、的中してもトリガミになるリスクがあります。そのリスクをゼロにするには回収率100%以上になるよう各馬券の掛け金を調整しないといけません。
この時「合成オッズ」を計算すると、どの馬券にいくらかけるとトリガミにならないか?が分かります。
合成オッズの特徴と計算方法については下記ページで紹介しています。また合成オッズを自動で計算してくれる無料ツールも紹介しているので、馬連を使って競馬で稼ぎたいならぜひチェックしてください。
GⅠなどの重賞レースはなるべく避ける
お金を稼ぐために競馬をするのなら重賞レースは馬券を買わないようにしましょう。特にGⅠレースはおすすめしません。
重賞レースは注目度が高いため普段あまり競馬をしない人も馬券を買います。買われた馬券はすべてオッズに反映されるため、競馬指標や馬柱で比べた実力と人気順位の相関性が失われやすいのです。
つまり重賞レースは「どの馬で馬連を買えばもっとも大きなリターンを得られるか?」の見極めが難しいのです。
お金を稼ぐことに特化するのなら重賞レース以外のレースに狙いを絞って馬券を買いましょう。投資競馬をするためのレース選びについては下記ページで詳しく解説しています。
馬連を使えば競馬で儲かるのか?
馬連は高配当が期待できつつ着順を気にせず予想ができる馬券種です。そのためお金を稼ぐ目的で競馬をしている人の中には馬連をメインで買っている人も少なくありません。
馬やレースを選ぶロジックやルールをしっかり作り、それに従って馬連を買えば競馬で儲けることができるでしょう。
言い換えればテキトーに馬を選んで馬連で買っても競馬で稼げません。
特に競馬初心者はそもそも「どの馬を選べばいいのか?」「どのレースで勝負すればいいのか?」の区別がつけられません。また競馬経験者でもギャンブル感覚で競馬に取り組んでいてはいつまで経ってもお金は増えていきません。
競馬で稼ぎたいのなら「お金がきちんと稼げる方法」で競馬をする必要があります。
競馬で稼ぐ他のポイントは下記ページでまとめていますのでお金を稼ぐ目的で競馬をするのならぜひチェックしてください。
まとめ
これまで馬連馬券の特徴や競馬で稼ぐための馬連の活用法について紹介してきました。
馬連は的中率も一定以上あって高配当も期待できますし、的中条件も複雑ではありませんから競馬初心者でも使える馬券種の1つです。
また買い方やポイントを押さえて馬連を買えば、競馬でお金を稼ぐ手段としても使えます。
もちろんリスクやデメリットもありますし、複勝やワイドに比べれば一点当たりの的中率は低いため、馬連で競馬をする際はより慎重な予想と分析が求められます。
ぜひ馬連馬券の特徴をしっかり理解して、上手に活用してください。