競馬でお金を稼ぐためにはまず馬券を購入し的中させる必要があります。
競馬は中央競馬と地方競馬の2種類ありますが、多くの人がイメージする競馬は中央競馬で開催されているものがほとんど。
特に『GⅠレース』と言われるレースは、スポーツニュースでも取り上げられるほど注目を集め、ひとたび開催されれば競馬場に何万人もの競馬ファンが集まるほどの盛り上がりを見せています。
そんなGⅠレースを含めた中央競馬はJRA(日本中央競馬会)が運営しています。
JRAは競馬の健全な発展を図って馬の改良増殖・その他畜産の振興に寄与するために1954年に創立された事実上国営の団体。
全国10か所にある競馬場で中央競馬を開催すると共に、競走馬や騎手の養成も行っている、まさに日本競馬の土台となる組織です。
実は、このJRAの売上推移を観察することによって、いかに競馬と付き合っていけばムダなお金を費やすことなく競馬で利益を増やせるのかが明らかになってきます。
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JRAの売上推移
実は日本は世界一の馬券大国で、地方競馬も含めると年間の売り上げは2兆7000億円以上とも言われています。
他の国との売上を比較するとその差は一目瞭然
2位 イギリス(約1.19兆円)
3位 オーストラリア(約1.18兆円)
4位 フランス(1.0兆円)
5位 香港(0.8兆円)
つまり、馬券売上2位のイギリスと比較しても日本は倍以上の売上があることから、いかに多くの人が競馬に関心を持ち、馬券を買っているかが分かると思います。
しかし実は、昔はもっと売上があったのです。
オグリキャップが登場したことがきっかけで競馬人口が急上昇し、売上は3兆円を突破し、馬券売上高のピークとなった1997年には4兆円を超えていたのです。
しかし2000年を境に売上は徐々に減少し、現在はピーク時の6割程度にまで減少。
特に2011年は2000年以降もっとも売上が減少した年で、GⅠレースのみに限って言えば前年度を超えた売上を出したのは「安田記念」「宝塚記念」「菊花賞」「天皇賞(秋)」こ4レースのみ。
最も注目度が高いGⅠレース「日本ダービー」や最も馬券の売上がある「有馬記念」ですらこの年は前年度を上回ることができませんでした。
しかも、前年度を割り込んだレースもその割合が大きく
桜花賞で27.3%減
皐月賞で20.1%減
NHKマイルカップで16.4%減
オークスで15.5%減
高松宮記念に至っては41.1%減という大幅な前年割れをしたのです。
現在は多少持ち直してはいるものの、まだまだピーク時には遠く及ばない売上を推移しているのが現状です。
JRAの売上減少の要因
実際にJRAも売上減少にストップをかけるすべく「ジャパンカップダート」や「ビクトリアマイル」といった新しいGⅠレースを開催したり、WIN5といった新たな馬券種の販売などをしています。
しかしそれでも売上を上げる効果には至っていないのが現実。
そもそもなぜここまでJRAの売上が落ち込んでしまったのでしょうか?
その理由は大きく分けて3つあると考えられています。
1:人気馬の減少
まず世間に競馬の面白さを伝えたのはオグリキャップで、その後次々とスターホースが誕生したり、その馬を打ち負かす個性的な適役が存在していました。
特に1998年は見ているだけも楽しかったような馬が多く
スペシャルウィーク
エルコンドルパサー
グラスワンダー
セイウンスカイ
キングヘイローなど。
彼らがある時は主役として、またある時は敵役として活躍していました。
エルコンドルパサー、グラスワンダー、そして、サイレンススズカが出走した毎日王冠なんて今や伝説モノ。
しかし近年、このくらいのインパクトを与えてくれる馬はディープインパクト以降あまり出てこなくなってきました。
こうした、レースの主役を張れる馬の減少が、競馬の人気を少しずつ落としていく要因になったとも言えるでしょう。
2:JRAの運営姿勢
日本で競馬を運営するのは法律で規制されているため、JRAは事実上国営ということになります。
そのため、売上が減少しても民間企業のような深刻さや焦りも少なく、そうした運営姿勢が売上減少を止めることができなかったと指摘されています。
一応GⅠレースを増やしたり馬券種を増やしたりして売上アップを図る動きは見せたものの効果は表れておらず、一部から「お役所競馬だから斬新なアイディアがない」と批判されているようです。
3:景気の影響
おそらくこれが最も大きな売上減少の要因であると考えます。
競馬はギャンブルですから、庶民の可処分所得の増減、いわゆる日本の景気に大きく影響を受けます。
事実、馬券の売上を大幅に上げた1980年代もオグリキャップの登場が要因の1つとされていますが、日本も高度経済成長の真っただ中であり、経済的にも右肩上がりの時代でした。
つまり、JRA自体がいろいろな施策を打ち出したり、スターホースが登場するのはもちろんですが、何よりも日本そのものが経済的に安定した状態になることが売上回復の重要なファクターとも言えます。
JRAの売上推移から読み取れること
このように、馬券の売上はピーク時に比べて6割程度にまで落ち込みました。
もちろんJRAの売上がいくらだろうが、馬券を購入している消費者にはあまり関係ない話かもしれませんが、こうした情勢から「いかに競馬でお金を増やせばいいのか?」の答えが少しずつ垣間見えてきます。
そもそも馬券の売上が落ちたのは「馬券を買っても儲からない」と考える人が増えたからに他なりません。
そして、家計に馬券を購入するだけの余裕がなくなったため、稼げないのであればいっそ競馬をやめた方が賢明だという堅実路線に走った人が増えたからでもあります。
ということは
より現実的に“お金を稼げる”馬券を買い方が求められるわけです。
これまで競馬を娯楽や趣味として馬券を買っていた人達は、家計の事情から馬券を買い渋ってきたことによって売上が減少しました。
もちろん、今でもこうした人達がゼロというわけではありませんが、少なくとも馬券の売上がピークだった1997年に比べれば減少したのは明らか。
そして今馬券の売上を支えているのは
・昔から競馬でコツコツと利益を積み上げてきた人
・競馬を娯楽や趣味として楽しんでいる人
とは別に“競馬で一攫千金を狙っている人”の3種類の人間であり、特に最後の人の割合が少しずつ多くなっているのではないか・・・それが個人的な印象でもあります。
馬券購入者の我々がすべきこと
先ほども言いましたが、これからはより利益が残る馬券の買い方が要求されます。
JRAが三連単やWIN5などといった馬券種の販売に踏み切ったのは、馬券の売上を上げるための方法の1つと考えられます。
なんせ、三連単は1着~3着までに来る馬を順番通りに当てないと的中とはみなされませんし、WIN5に至っては指定された5つのレースの1着を全て当てないと的中にならないという驚異の難易度ですから。
にもかかわらず、三連単は現在販売されている馬券種の中で最も売上を伸ばしている馬券種であるのは事実。
その理由は「最小限にリスクを抑えた賢い三連単の買い目の選び方」でも話しているように、的中率が低い分を買い目の点数の多さでカバーする買い方をしている人が多いから。
しかし点数が増えれば増えるほど最初に用意する資金も比例して多くなるのは、誰もが想像できることですよね?
ということは資金にある程度余裕がある人でない限り、三連単を使って馬券で稼ぐのは難しくなってしまいます。
とはいえ、別に三連単だけが競馬で稼げる馬券というわけではありませんし、むしろ三連単やWIN5などといった一攫千金狙いの馬券種には手を出さない方が無難とも言えます。
無理に高いオッズを狙うのではなく的中率と回収率のバランスが取れている範囲を狙って馬券を買う。
これがこの先競馬でお金を増やしていくための模範的な取り組み方とも言えるでしょう。
例えば、軸馬がなかなか設定出来ないのであれば、無理に軸馬について極めるよりも複勝馬券に変えて勝負するだけで的中率は上がります。
また、軸馬は決めれるものの、相手馬が決めれないのであれば、無理に買い人気の馬ではなく上位人気の馬でそれなりにオッズがつく買い方に変えればいいだけ。
つまり
いかに「的中するか」よりもいかに「稼ぐか」にフォーカスした馬の選び方と馬券の買い方に徹する。
これこそが、投資競馬をする基本的な姿勢ではないかと思います。
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