競馬の馬券種でよく買われているのが「単勝」「複勝」そして「三連単」です。三連単は的中こそ難しいですが的中すれば大金を手にできるため積極的に買っている人も多いでしょう。
個人的に三連単で勝負するのはあまりお勧めしません。特に投資競馬(お金を稼ぐことに特化した競馬)をするのであれば非効率な馬券種だと自分は思います。
とはいえ「三連単でお金を稼ごう!」と頑張っている人がいるのもまた事実。もしあなたが三連単で投資競馬をしたいのであれば次のポイントを押さえた買い方を意識してみてください。
三連単で挑むなら「多点買い」は必須
おそらく三連単を中心に予想している人は当然のように買っているかと思いますが、三連単馬券を的中させたいのであれば“多点買い”は必須です。言い方を変えれば『多点買いしないと三連単は当たらない』・・・ということ。
しかも10点や20点ではなく少なくても30~40点くらいは買い必要があると思います。さすがに100点は買いすぎかと思いますが他の馬券種で買うと「それ買いすぎじゃない?」と思われるくらいの点数を買わないと三連単は当たりません。
つまり1点100円で買ったとしても1レースに投じる資金は3,000~4,000円は最低でも必要になります。ロジックが確立すればいくらかけてもきちんと回収できるので問題ないのですが始めて間もない時は不的中を連発するため、かなりのお金をJRAに“寄付”する羽目になります。
三連単はハイリスク・ハイリターンの馬券です。どうしても三連単で稼ぎたい!というのであれば、1日数万円飛ばしても問題ないくらいの資金を作ってから始めることをお勧めします。
三連複と三連単ならどちらが良い?
三連単を中心に予想する人は「当たった時の配当が大きいから」という理由で買っていると思います。では高配当が狙えるのは三連単だけか?と言われるとそんなことはありません。
“安定して稼ぐ”を重視している人は三連単よりも的中範囲が広い三連複で勝負しています。三連複は三連単と比べると高配当は期待できませんが、的中範囲が広いため三連単を買うよりも買い目が少なく済みますからね。
どちらがいいか?については人それぞれ・・・といったところでしょうか?
高額配当を狙うなら三連単
的中率を重視するなら三連複
三連複で稼ぐためのポイントについては下記ページで紹介しています。ハッキリ言って競馬での利益を安定させたいのであれば三連単も三連複もお勧めしませんが、各馬券種の特徴や戦略を知ることで自分に合った競馬戦略が立てやすくなりますので参考にしてください。
状況に応じて「三連単の買い方」を変える
三連単で的中させる買い方の基本は「多点買いをして的中率を上げる」です。とはいえ、いたずらに点数を増やしても的中した時のトータル収支がマイナスになるリスクが増えるため、なるべく買い目を抑えた買い方を徹底する必要があります。
具体的には次の買い方を心がけてみてください。
基本は「フォーメーション」で考える
三連単を買っている人で最も利用されている買い方が「フォーメーション」だと思います。フォーメーションとは各着順に来る馬を予想し、その組み合わせを全て購入する馬券の買い方のこと。
引用:競馬スピリッツ
軸馬を中心とした的中する可能性をもれなく網羅できるうえ、ムダな馬券を買うリスクも抑えられます。三連単を的中させたいのであればフォーメーションを中心に買うようにしましょう。
三連単をフォーメーションで買う時のポイントについては下記ページで詳細を解説しています。フォーメーションの買い方は連対式馬券で勝負するうえでとても有効な手段なのできちんと理解しておいてください。
荒れたレースを狙うなら「マルチ」
三連単を買うならフォーメーションが基本的な買い方ですが “軸馬流し”はあまりおすすめしません。流しで買うくらいなら「マルチ」で買った方がいいと思います。
マルチとは流しで買う際に軸馬と紐馬を入れ替えた組み合わせも同時に購入する買い方を指します。例えば(軸馬)→(紐馬)→(紐馬)の場合
(紐馬)→(軸馬)→(紐馬)
(紐馬)→(紐馬)→(軸馬)
も同時に購入する買い方です。特に荒れそうなレースで三連単を買う場合はマルチの買い方が良いと思います。
レースが荒れると軸馬が何着に入ってくるか分かりません。少なくとも手堅いレースに比べて1着に来る可能性が低くなるため、マルチで買って3着以内に入ってくればOKという状態にしておけば的中範囲が広がります。
荒れるレースの特徴については下記ページで紹介しています。ただ荒れるレースにあえてマルチで買うよりも“見送る”という選択肢の方が賢明なので「馬券を買わない」という判断ができるようになっておくといいでしょう。
頭数が絞り込めるなら「ボックス」
ハッキリ言って三連単をボックスで買うのはおすすめしません。その理由は下記ページでも詳しく言及しています。
ただし、馬券に絡める馬を4頭くらいにまで絞り込めるのであればボックス買いも戦略としてアリなのかもしれません。
もちろんその中で軸になる馬が見つかればその馬を軸にしてフォーメーションで買った方が購入金額を抑えられます。4~5頭まで絞り込めるならボックスで買うのもアリですがあくまでも“最も有効な買い方”というわけではないことだけは忘れないように。
三連単で稼ぐための「ルール」は厳守
三連単を使って競馬で稼ぎたいのであれば買い方と馬の選び方が重要になります。しかし買い方以上に大事なのは「三連単を買う際のルール」を作って守ることです。
三連単に限らず競馬で稼げている人はそれぞれルールを自分で作って守っています。投資競馬において馬券を的中させること以上に“ムダにお金を失わないこと”ように競馬にと陸必要があり、そのためのルールをしっかり作って守ることが大切。
特に三連単で挑む場合は次のことはルールとして守る必要があると思います。
合成オッズの計算は必須
三連単を的中させるには多点買いが必須です。そして多点買いには「トリガミ」になるリスクがつきまといます。
トリガミにならない方法としては合成オッズを計算して適切な掛け金で馬券を買うこと。せっかく馬券が的中したのに収支がマイナスだったら何のために馬券を買ったか分かりませんからね。
三連単の場合購入する点数も多いため合成オッズの計算は面倒かもしれませんがツールやソフトを使えば自動で計算してくれます。合成オッズの活用法については下記ページで詳しく解説しているので一度チェックしてみてください。
軸馬が決まらないレースは見送り
先ほども言いましたが、三連単の買い方はフォーメーションかマルチになります。この両者に共通するのは“軸馬”の見極めが重要・・・ということ。
馬券に絡む可能性が高い馬を軸に据えるだけで的中率は大きく変わります。もっと言えば「この馬で大丈夫か?」とい馬しかいないレースで三連単を買っても不的中になる可能性が高くなります。
そのため確信をもって軸馬を選べないレースは見送った方がいいでしょう。
三連単は買い目が多くなるため1レース当たりの掛け金がどうしても多くなりがちです。的中する可能性が高いレースにだけ照準を絞り、不安や疑問を感じるレースは手を出さずに見送ればムダにお金を失わなくて済みますからね。
1点当たりの掛け金は抑える
三連単は的中すれば高配当が期待できます。払い戻しも3着に注意人気の馬が入ってくるだけで万馬券になったりするため、1点当たりの掛け金を上げなくてもまとまったお金が手元に入ってきます。
また三連単は1レース当たり何十点と買うのが普通です。当然1点当たりの掛け金を増やすとトータルの掛け金も増えてくるため全部外れた時のリスクも大きくなります。
三連単を使ったロジックが確立して機械的に購入できるようになれば掛け金を上げてもそれ以上の払い戻しが回収できるので問題ないのですが、最初は1点当たりの掛け金は低めに抑えておくようにしましょう。
三連単における“意外なリスク”を理解する
冒頭でもお話ししましたが、自分は競馬で稼ぐために三連単は使いません。その理由は三連単でお金を稼ぐにあたって“大きなリスク”があるからです。
それが“払い戻しによる税金”です。
競馬で得た収入(馬券を当てて手にした払戻金)が年間で20万円以上になると課税の対象となります。つまり安定して競馬で稼ごうと思ったら“節税対策”も考える必要があるのです。
競馬の払い戻しによる納税額の算出方法は下記ページで紹介しています。端的に言いますと的中した馬券の購入額のみ経費と認められ、外れ馬券は経費として認められません。
つまり多点買いしても経費となるのは的中した馬券1点分のみ。それ以外は経費とみなされないため高配当な馬券ほど納税額が多くなってしまうのです。
競馬の払い戻しにおける税金の算出方法については以前裁判にもなりました。この時「外れ馬券は経費」として認められたものの、あくまでも投機的(機械のようにルールやロジックに従う)に買っているから認められただけです。
ということは
- どの馬が来るか自分で“予想”して買った外れ馬券
- 買い目配信の内容をそのまま信じて買った外れ馬券
は投機的に馬券を購入したわけではないので経費として認められません。勘違いしている人が多いですがその点から考えると「三連単でお金を稼ぐ」のは決して効率が良い方法ではないのです。
「それでも私は三連単で稼ぎたい!」というのであれば止めはしません。ただ三連単が的中した時の払い戻しは高額になりがちなため税務署に目を付けられやすいことだけは知っておいてください。
まとめ
三連単は的中すれば高配当が期待できる反面、リスクも大きいのが特徴です。三連単で稼ぎたいのであれば“リスクを抑えた買い方”を徹底することが大切。
競馬は馬券を買うお金さえあればいつでも再チャレンジできます。「当たればチャラにできる」といってリスク度外視な買い方をすると借金を作る危険性があるので“お金を無くさない買い方”を意識してください。