三連単で勝負している人達が最も多く使っている買い方が「フォーメーション」ではないでしょうか?
三連単フォーメーションで購入すればムダな買い目を減らしつつ的中する可能性が高い組み合わせだけを選べます。
しかし三連単をフォーメーションで買いさえすればいい…というわけではありません。フォーメーションの仕組みを理解して買わないと外れ馬券を買い続けるハメになります。
そこでここでは三連単フォーメーションの仕組みを解説します。買い方や仕組みはもちろん三連単フォーメーションを使った競馬攻略のポイントも紹介するのでぜひ参考にしてください。
三連単フォーメーションとは?
三連単フォーメーションは1着、2着、3着に来る馬をそれぞれ選び、選んだ馬の組み合わせをまとめて購入する買い方を指します。
例えば1着に4番・6番、2着に4番・6番・8番、3着に8番・13番が来ると予想した場合、この予想を全て網羅する組み合わせを漏れなく購入できます。
出典:競馬スピリッツ
当然フォーメーションで作れなかった組み合わせは不的中となります。(例えば4番が3着に入ったら不的中になります。)
三連単フォーメーションのメリット
三連単フォーメーションの一番のメリットは「ながし」と比べて買い目を抑えられる点です。
例えば軸馬1頭(A)とヒモ馬4頭(B、C、D、E)を1頭ながしで馬券を買った場合、買い目は合計で12点となります。具体的な組み合わせは以下の通りです。
[box04 title=”軸馬1頭流しでの組合せ”]
A-B-C、A-B-D、A-B-E
A-C-B、A-C-D、A-C-E
A-D-B、A-D-C、A-D-E
A-E-B、A-E-C、A-E-D
[/box04]
この時「DとEは3着には入るけど2着には難しい」と予想した場合、DとEを2着予想した馬券もながしなら強制的に買ってしまいます。
しかし三連単フォーメーションは1着、2着、3着の馬をそれぞれ選べるため、DとEを2着予想した馬券を回避することができます。(上の表だと下半分)そのため買い目は12点から6点に抑えられます。
三連単フォーメーションのデメリット
三連単フォーメーションのデメリットは予想とは違う結果になった時に問答無用で「不的中」になることです。
例えば先ほどの例で行けば「DとEは3着には入るけど2着には難しい」と考えていても、ながしで買っていれば的中になります。
しかしフォーメーションで買うとDとEが2着となっている馬券は買えないため全部外れてしまう…というわけ。
三連単フォーメーションはピンポイントな予想をムダなく買える買い方のため、より正確な予想が求められます。そういう意味では上級者向きの買い方と言えるでしょう。
三連単フォーメーションの買い目の計算方法
三連単フォーメーションの計算方法は次の通りです。
[box04 title=”三連単フォーメーションの計算方法”]
[1着指定馬数]×[2着指定馬数]×[3着指定馬数]
-( [1,2着重複指定馬数]×[3着指定馬数]
+[2,3着重複指定馬数]×[1着指定馬数]
+[1,3着重複指定馬数]×[2着指定馬数])
+ 2×[1,2,3着重複指定馬数]
[/box04]
今ではインターネット上に三連単フォーメーションを含め、馬券の買い目を計算できるサイトがあるので、それを使った方が早いです。
買い目の計算ページはJRAにもありますので、三連単フォーメーションの買い目を計算する時はぜひ活用してください。
初心者おすすめの三連単フォーメーション攻略
三連単フォーメーションの特徴を理解しても、正しく活用しないと馬券は的中しません。ここでは三連単フォーメーションの具体的な活用法を紹介します。
もちろん各レースで馬券になる馬を予想する力を磨くのは必須ですが、次の点を注意すると三連単フォーメーションで外れ馬券を買ってしまうリスクを減らせます。
出走頭数9頭以下のレースに絞る
連対式馬券の組み合わせ総数は出走頭数によって変わります。つまり出走頭数が少なければ少ないほど、1点当たりの馬券の的中率が上がるのです。
三連単はただでさえ1点当たりの的中率が低いため、まずは出走頭数が少ないレースでフォーメーションを使ったロジックを確立していきましょう。
買い目を30点以内に抑える
買い目が増やせば買った馬券が的中する可能性は増えますが、馬券の購入金額が増えるためトリガミになるリスクが増えます。馬券が的中してもお金が減っては意味がないのでトリガミにならないよう購入点数は注意してください。
とはいえ三連単馬券を10点以下に抑えても的中する可能性は非常に低いです。ある程度的中する可能性を増やしつつ、トリガミにならないリスクを考えると最大でも30点以下になるような買い方を心がけましょう。
軸馬を2~3頭選ぶ
三連単フォーメーションで最も大事なのは軸馬をしっかり固定することです。軸馬が決まらないと以下にフォーメーションでも選ぶ馬が増えてどんどん買い目が増えていきますからね。
ベストは軸馬を1頭に絞り込むことですが、競馬初心者は軸馬を1頭に絞り込むだけの分析力はありません。そこで分析法や予想法が確立するまでは軸馬は2~3頭選んで的中の幅を広げましょう。
軸馬の選び方については下記ページで解説しています。
「1着を1頭固定」の組合せは避ける
三連単フォーメーションを使っている人の中には1着を1頭固定して買っている人もいます。買い目を減らすための戦略でしょうが、個人的にはおすすめしません。
なぜなら1着1頭固定の三連単フォーメーションはメリットよりデメリットの方が大きいからです。
1着を1頭に固定するという事は「その馬が1着で来る」と予想していることになります。ならば1着に固定した馬を単勝で買った方が的中率は格段に上がります。
例えば16頭立てのレースで単勝馬券が的中する確率は1/16(6.25%)です。16頭立てレースで三連単1点当たりの的中率は1/3,360(0.03%)のため、単勝と同じ的中率にするには200点以上買わないといけない計算になります。
1着を1頭固定の三連単フォーメーションの的中は固定した馬の単勝も的中となります。であれば「三連単フォーメーションと単勝馬券一点買いとどちらが的中しやすいか?」を考えると一目瞭然ですよね?
三連単フォーメーションの特徴を活かすなら、1着に選ぶ馬は2~3頭にしましょう。
三連単フォーメーションは「最強」の買い方なのか?
ここまで三連単フォーメーションの特徴や攻略のポイントを解説してきました。三連単フォーメーションを正しく使えば大きな払戻金が手に入ります。
しかし三連単フォーメーションが「最強」の買い方か?と言われるとそんなことはありません。
個人的に万馬券証明書が欲しい人にはおすすめですが「競馬でお金を稼ぎたい」「利益を出すために競馬をしている」といった投資競馬をしている人には三連単フォーメーションはまったくおすすめできません。
その理由は大きく分けて3つあります。
三連単フォーメーションは多点買いが前提
三連単フォーメーションは多点買いが前提の買い方です。投資競馬に置いて多点買いは決して良い手段とは言えません。
なぜなら多点買いをすれば必ず「トリガミ」のリスクがついてくるからです。
トリガミとは?
的中した馬券の払戻金額よりも馬券を買った総額の方が多いため結果的に収支がマイナスになる事を指す。多点買いをすると起こる現象。
仮に三連単フォーメーションで30点買ったとしても払戻金が3,000円以下だと収支はマイナスになります。つまり馬券に的中しても投資は「失敗」というわけです。
投資競馬で成功している人達の多くはトリガミにならないよう最小点数で勝負をしています。多点買い必須の三連単フォーメーションを選んだ時点でお金が減るリスクを抱えていることを理解しましょう。
外れ馬券は経費として認められない
馬券が的中した時にもらう払戻金にも税金がかかります。競馬で稼いだ税金は払戻金から馬券購入金額を引いた金額が課税対象となります。
ここで大事なのは「はずれ馬券は『馬券購入金額』に含まれない」という点です。
例えば1点100円で三連単フォーメーションを使って30点買って10,000円の払戻金を得たとします。この時の課税対象額は的中した馬券を買った金額(100円)のみで、残りの29点分の金額は経費として認められません。
競馬裁判などがあって「はずれ馬券が経費になる」と勘違いしている人が多いですが、実は経費として認められるには機械的に馬券を買わないといけません。
つまりはずれ馬券は無条件で「経費」になるわけではないのです。
はずれ馬券が経費になる条件については下記ページで詳しく解説しています。
フォーメーションで買っても結局三連単は当たらない
「当たった!」「外れた…」を楽しむならともかく競馬でお金を稼ぐなら馬券を的中させるのが絶対条件となります。
しかし三連単1点あたりの的中率は現在販売されている馬券の中でもっとも低いです。(WIN5のぞく)たとえフォーメーションを使って多点買いをしたとしても200点以上買わないと単勝一点買いの的中率に並びません。
つまりフォーメーションを使っても三連単は当たらないのです。(正確にいうなら的中させるのがすごく難しい)
同じ10,000円をかけるならフォーメーションで三連単100点買うよりも3着以内に来そうな馬を1頭見つけ、その馬の複勝に10,000円突っ込んだ方が、より高い確率でお金を稼げます。
競馬で稼ぐための効果的な戦略については別のページで紹介しています。競馬でお金を稼ぎたいなら当たらない三連単フォーメーションよりも当てやすい馬券で挑みましょう。
まとめ
[box05 title=”三連単フォーメーションまとめ”]
- 三連単フォーメーションは各着順に予想した馬の組み合わせを全て購入する買い方
- ながしに比べて点数を抑えて購入できる
- より精密な予想や分析力が求められる
- 1着の1頭固定で三連単フォーメーションは買ってはいけない
- 「お金を稼ぐ」競馬をしたいなら三連単フォーメーションはおすすめしない
[/box05]
ここまで三連単フォーメーションの特徴やポイントを解説してきました。
三連単フォーメーションはムダな買い目を減らしつつ的中する可能性が高い馬券だけをピンポイントで買えるため、ハイリターン狙いの人達が好んで使っている買い方です。
三連単主体で馬券を買うならフォーメーションの使い方は知っておいて損はないでしょう。
とはいえ、個人的には競馬は三連単だけではありませんし競馬でお金を稼ぎたいならフォーメーションはおろか三連単での勝負も控えた方が良いと思います。
ここで解説した内容をしっかり理解して、今後の競馬活動の参考にしてください。