競馬には必ず馬券が的中した人と残念ながら外れてしまった人の2種類の人間が生まれます。
的中した人は払戻金を受け取ることができ、外れた人は馬券の金額を損するわけですが、実は外れ馬券のお金を違う形で取り返すことができるのをご存知ですか?
もちろん合法です(笑)
競馬をしている限り、必ず的中馬券と不的中馬券が存在しますが、不的中馬券を買ってしまう人の割合のほうが圧倒的に多いのが現実。
実際に競馬で満足できる金額を稼ぐことができている人は全体の5%ほどと言われており、こうした数字から毎回多くの人が外れ馬券を買わされていることが想像できます。
でもこの外れ馬券をただゴミとして見ている人が多いですが、実はちょっと工夫をすれば外れ馬券を別の形で自分のもとに還元できる方法があるのです。
当然馬券を購入する金額にもよりますが、多い人ならおそらく年に1回海外旅行に行くこともできるでしょう。
ここでは、外れ馬券をただのゴミにしない賢い買い方を紹介するとともに、外れ馬券の役割から、正しい投資競馬の取り組み方についてお話しします。
特に「外れ馬券は経費になる」と考えている人には、ここで正しい認識をもってもらいたいと思います。
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外れ馬券は「経費」になるのか?
まず多くの人が勘違いしている競馬とそれにかかる税金についてお話しします。
基本的に競馬で年間の収支がプラスになった場合、全て納税の対象となります。
納税額の算出方法は次の通りです。
{(馬券の払戻金‐当たり馬券の購入費)‐50万円}×1/2=一時所得(総合課税の対象)
例えば、競馬で年間100万円の利益を出した場合、納税額が
(100万円‐50万円)×1/2=25万円
ということになります。
そしてこの計算式でいえば、利益が50万円に満たない場合は納税額がゼロになるため、実際に競馬の利益が課税対象になる人はほんの一握りでしかありません。
そしてポイントとなるのが『競馬の利益』の算出方法です。
上の式には“馬券の払戻金‐当たり馬券の購入費”と記載されている通り、競馬の経費は当たり馬券の購入金額のみということになります。
つまり、外れ馬券は経費として認められないというわけ。
「競馬裁判男の手法から学ぶお金が増える馬券の買い方」でも紹介した競馬裁判の争点もこの外れ馬券が経費に該当するかどうかというところでした。
実際に判決では経費と認められて、追徴課税額は減額されたわけですが、このニュースを聞いて「外れ馬券は経費になる」という認識を持っているのなら気を付けたほうがいいかもしれません。
なぜなら、外れ馬券が経費と認められた要因として“機械的かつ投機的に馬券を購入していた”からであり、それが立証できない限り税法上外れ馬券は経費と認められないのです。
例えば多点買いで1万円購入し、その中で100円で買った馬券が的中して1万円になった場合、財布の中身的にはプラスマイナスゼロということになります。
しかし税制上では1万円の払戻金を受け取るのにかかった経費は100円ということになり、残りの9900円は利益とみなされるのです。
そもそも世間では競馬はギャンブルであり、娯楽の一種として認識されています。
そのため、競馬を投資として取り組んでいたとしても、競馬をしていることには変わりないため、外れ馬券が全て経費として認められることなありません。
特にこれから投資競馬をしようと考えている人は「外れ馬券は経費にならない」ということを念頭に取り組んだ方が、後々税金でもめることはなくなるでしょう。
外れ馬券で海外旅行に行くための手順
外れ馬券が経費なのか経費でないのかを知る以前に、競馬の利益が課税対象になるほど稼いでいる人はいません。
それに馬券の購入が経費として考えられるのはあくまでも払戻金に対してであり、普段の事業やビジネスで経費になることはないですから、競馬で年間50万円以上の利益が出ていない人はそこまで深く考える必要はないでしょう。
ただし馬券の買い方については、今のうちから注意しておいた方がいいかもしれません。
その理由は、少しでも外れ馬券を買ったお金を還元できるようにするためです。
外れ馬券は文字通り的中していない馬券ですから、お金に換金することができないいわばゴミのようなもの。
しかし、買い方を1つ変えるだけで今まで外れ馬券につぎ込んでいたお金をいくらか取り返すことができるからです。
もちろんそれらを現金に換金することは難しいですが、現金と同じような価値を持つものに変換することは可能。
外れ馬券を買い続けたお金を上手に活用すれば、海外旅行に行くことも夢ではないのです。
そんな外れ馬券で海外旅行に行ける“賢い馬券の買い方”を紹介します。
手順1:クレジットカードを用意
今回紹介する買い方はクレジットカードを使って馬券を購入することを推奨します。
その理由は、クレジットカードを使用することによってカード会社から様々な特典を受けることができ、その特典によって海外旅行までの費用を無料にするからです。
とはいってもクレジットカードなら何でもいいわけではありません。
特に海外旅行を行くことを目的とするなら、三井住友VISAカードが発行している「ANAカード」を用意しましょう。
これは、クレジットカードを利用するとANAマイルが貯まるようになっており、総額で200万円の買い物をすれば2万マイルは余裕で貯まります。
この2万マイルは、ソウルや香港といったアジア方面の飛行機往復代に相当します。
また海外旅行にこだわりがないのであれば、楽天カードなどにすれば、旅館の宿泊費をポイントでまかなうことができます。(ただし、カードを作る際は手順2で紹介する「JRAダイレクト」が利用できるものを選択してください。)
手順2:JRAダイレクトに登録
JRAダイレクトとは、JRAが2011年に開始したサービスで、インターネットを使ってクレジットカード決済によって馬券が購入できるサービスです。
昔は馬券を買うには競馬場に行くかもしくは場外馬券場(ウインズ)に行くかが中心でしたが、インターネットの普及に伴って、こうしたサービスが開始されました。
そして現在は、インターネットを使って現金を直接銀行から引き落として馬券を購入する「即PAT」というサービスと、クレジットカードを利用したJRAダイレクトの2種類の馬券購入方法が追加され、より馬券が買われやすくなったのです。
ただ、JRAダイレクトは現金で購入する即PATと異なり、システム利用料が1回の購入に対して100円かかります。
また、1回当たりの最低購入金額や1ヶ月の利用限度額など、即PATに比べて規制が厳しい面もありますが、外れ馬券を有効活用するというメリットを考えると、こうした規制があったとしても利用する価値はあると思います。
手順3:インターネットで馬券を購入
手順2までをクリアしたなら、あとはクレジットカードを使ってJRAダイレクト経由で馬券を購入するだけです。
クレジットカード決済になりますから、馬券を購入する金額は最初かかることはありません。
しかし、後日カードの支払が来ますので、間違っても無計画に馬券を買うのは控えましょう。
また、利用できるクレジットカードさえあれば、JRAダイレクトで馬券を買うことができますが、複数枚使用するのは多重債務になるため厳禁です。
あくまでも馬券を的中させることを前提に購入することだけは忘れないように。
外れ馬券で年収400万円稼いだ男
一部インターネットなどでは「外れ馬券を1枚10円で換金します」みたいことを謳っているサイトがあります。
しかし残念ながら外れ馬券を換金してくれる業者の99%は嘘で、おそらく申込者の個人情報の取得が目的ではないかと考えられます。
つまり、外れ馬券そのものに何の価値もないのです。
ただし、レースが終わったからと言って外れ馬券をすぐに捨ててしまうのは、やめたほうがいいでしょう。
なぜならもしかするとそれが的中馬券になっていることもあるからです。
アメリカの話ですが、こうした外れ馬券を拾うだけで生計を立てている人もいます。
彼は1日10時間も外れ馬券の回収をしているようで、その中から的中馬券を探し出し、換金することによってお金を稼いでいるのだとか。
その金額は年収で45000ドル(当時のレートで約400万円)ほどで、これまでの総額では50万ドル(当時のレートで約4400万円)を超えるそうです。
そう考えると、外れ馬券の換金もこうしたことをやろうとした業者がいるのかもしれません。
とはいえ、最近はインターネットで購入する人も増えてきましたし、レース結果が確定するまで捨てなければ的中馬券を捨てることもなくなります。
外れ馬券を捨てる前にもう一度きちんと確認してから捨てるように心がけましょう。
外れ馬券から考える正しい投資競馬の取り組み方
さて、ここまで「外れ馬券」というあまりフォーカスされないことについてお話してきましたが、実はこの外れ馬券は、投資競馬をするにあたっての大切なことを教えてくれます。
競馬でお金を稼ぐには馬券を的中させることが必要不可欠ですが、それ以前に「馬券を購入する」という行動をとらなければいけません。
しかし、ただ闇雲に馬券を買えばいいわけではありません。
例えば「一発でも当たれば大きいから」という理由で三連複や三連単で利益を出そうとする人も多いと思いますが、個人的にはこうした高オッズの多点買いは非常にリスクが高いと考えています。
なぜなら、1点あたりの購入金額が低い割に的中した時の払戻金が大きいからです。
例えば、三連単を1点1万円で100点買えば馬券購入費用は100万円になります。
ここでその中の1点が的中し、200万円の払戻金を受け取ることができたとしても、200万円を受け取るのにかかった経費は1万円ということになり、残りの99万円は経費として認められません。
そして200万円にかかる税金は先ほど紹介した計算式に当てはめて算出すると
{(200万円‐1万円)-50万円}×1/2=72.5万円
となります。
つまり、実質手元に残る金額は200万円から99万円と72.5万円を差し引いた28.5万円しかない計算になります。
ではもし、同じ100万円を複勝オッズ2倍の1点買いにしたらどうなるでしょうか?
{(200万円‐100万円)-50万円}×1/2=25万円
となり、実質利益は75万円になります。
こうした、多点買いと税金の関係については「最小限にリスクを抑えた賢い三連単の買い目の選び方」でも詳しく話していますが、目先の払戻金の多さで高オッズの馬券種を多点買いで買うのはあまりお勧めしません。
もし投資競馬を真剣に取り組むのであれば、こうした1歩先のことまで考えて方法を選んだほうがいいでしょう。
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