競馬必勝法と呼ばれる方法はたくさんあります。特に馬連は初心者から経験者まで幅広く使われているばけしゅのため、必勝法の種類も多いです。
馬連で効率よく稼ぐなら軸を１頭決めて馬券を買う「流し」という買い方が主流です。しかし馬連を流しで買って的中させるには組み合わせる馬の実力を見極める目利きが必要になってきます。
しかし買い方のコツをつかえば馬の実力を見極める目利きがなくても馬連流しを的中させることができます。
ここでは必勝法ともいえる馬連流しによる競馬戦略を紹介していきます。競馬初心者でもポイントさえ押さえれば誰でもできるのでぜひ参考にしてください。
馬連流しの特徴
馬連流しとは馬を1頭固定して、組み合わせた馬の馬券を全て購入する馬券の買い方を指します。例えば固定する馬を１番、組み合わせる馬を2番・3番・4番にすると馬連流しの組み合わせは次のようになります。
[box04 title=”1番固定の馬連流しでの組み合わせ”]
【1－2】【1－3】
【1－4】
[/box04]
馬連流しのメリット・デメリットについては下記ページでも詳しく解説しています。また馬連流しで的中させるための基本的なポイントも解説しているので、ぜひこちらもチェックしてください。
馬連流しによる必勝法のポイント
馬連を流しで買って的中させるには、軸にする馬が2着以内に入る力があるか？の見極めが重要になってきます。
しかしこれからお話しする馬連流しを使った必勝法は馬の実力の見極めをほとんどすることなく組み合わせる馬を選んで機械的に馬券を買ってくことができます。
馬連を使った競馬必勝法のポイントは次の３点です。
1．単勝1番人気を軸にする
流しを使った必勝法では軸馬を単勝１番人気の馬に固定します。
単勝１番人気の馬であれば、単勝オッズがどのくらいだろうが過去のレース戦績（勝率や連対率など）などは気にしなくてもかまいません。
何も考えず単勝１番人気を絡めて馬連の組み合わせを考えていきましょう。
2．馬連オッズが3.7～6.0倍の組み合わせを探す
次に単勝１番人気との組み合わせの中でオッズが3.7～6.0倍になっている馬連を探していきます。
例えば2020年2月7日の東京競馬場4レースの馬連オッズを見てみると【4－6】が4.7倍、【6－11】が5.5倍になっています。馬連オッズが3.7～6.0倍の範囲内になっている組み合わせが馬券を買う対象となります。
ちなみにレースによっては馬連オッズが3.7～6.0倍に収まっている組み合わせが１つもないケースがあります。そういったレースで馬券を買わないようにしてください。
オッズを確認する時間はなるべくレースの出走直前がおすすめです。またオッズを確認する時間はすべてのレースでルールを決めておくとオッズの変動による失敗が少なくなります。（例えばオッズのチェックを「レース出走の5分前」と決めたら全レースでオッズのチェックは5分前のものを使うとか）
3．買える馬券が１点しかないレースは見送り
レースによって馬券が買える組み合わせが1点しかなかったり複数あったりします。ここで紹介する必勝法では馬券が買える組み合わせが２点以上あるレースにだけ絞り込みます。
先ほど例を挙げた2020年2月7日の東京競馬場4レースは馬券購入対象レースとなります。
馬連オッズが3.7～6.0倍内に収まっている組み合わせが1点しかない場合は勝負すべきレースではないため、絶対に馬券を買わないようにしてください。
馬連流し２点買いの必勝法ロジックを検証
先ほど紹介した馬連流しによる必勝法のポイントをまとめると次のようになります。
[box04 title=”馬連流しを使った必勝法”]
- 軸は単勝１番人気の馬
- 狙うオッズは3.7～6.0倍
- 狙えるオッズの組み合わせが2点以上あるレースだけ馬券を買う
[/box04]
では実際に上の3つのポイントを押さえるとどのくらいの的中率と回収率になるのか？ 2014年８月30日と31日の2日間で開催されたレースで検証したところ次のような結果になりました。
なお「2点以上買えるレースのみ馬券を買う」という根拠を示すために、馬連オッズが3.7～6.0倍に収まっている組み合わせが1点しかなかった場合と比較してみました。（購入金額は1点＝100円）
| 対象馬券が1点以上 | 対象馬券が2点以上 | |
| 購入金額 | 4,000円 | 1,900円 |
| 払戻金総額 | 3,820円 | 2,850円 |
| 的中率 | 27.6% | 66.7% |
| 回収率 | 95.5% | 150.0% |
具体的に対象馬券（馬連オッズが3.7～6.0倍）が1点でもあったら購入した場合と、2点以上あるレースに絞り込んだ具体的な結果についてはそれぞれ下にまとめています。
１点しか買えないレースでも買った場合
まずは馬連オッズが3.7～6.0倍になっている組み合わせが1点以上あったレースとその馬券を買った時の結果を表にまとめました。（購入金額は1点＝100円）
| 8月30日 | 8月31日 | 合計 | |
| 購入金額 | 2,100円 | 1,900円 | 4,000円 |
| 払戻金総額 | 2,510円 | 1,310円 | 3,820円 |
| 的中率 | 35.7% | 20.0% | 27.6% |
| 回収率 | 119.5% | 68.9% | 95.5% |
購入可能レースと結果については以下の通りです。
2014年８月30日のレース結果
| 購入可能レース | 馬券が買える点数 | 結果 |
| 札幌1レース | 2点 | 不的中 |
| 小倉2レース | 3点 | 的中（500円） |
| 新潟2レース | 2点 | 不的中 |
| 札幌4レース | 1点 | 不的中 |
| 札幌5レース | 2点 | 的中（470円） |
| 小倉6レース | 1点 | 不的中 |
| 小倉7レース | 2点 | 的中（540円） |
| 小倉8レース | 1点 | 不的中 |
| 札幌9レース | 1点 | 不的中 |
| 新潟9レース | 1点 | 不的中 |
| 小倉10レース | 1点 | 不的中 |
| 新潟10レース | 2点 | 的中（420円） |
| 小倉11レース | 1点 | 不的中 |
| 札幌12レース | 1点 | 的中（580円） |
2014年8月31日のレース結果
| 購入可能レース | 馬券が買える点数 | 結果 |
| 札幌1レース | 1点 | 不的中 |
| 小倉1レース | 2点 | 不的中 |
| 札幌2レース | 2点 | 的中（400円） |
| 小倉2レース | 1点 | 不的中 |
| 札幌3レース | 1点 | 不的中 |
| 小倉3レース | 1点 | 不的中 |
| 札幌4レース | 1点 | 不的中 |
| 新潟4レース | 1点 | 不的中 |
| 新潟6レース | 1点 | 的中（390円） |
| 札幌7レース | 1点 | 不的中 |
| 小倉7レース | 2点 | 的中（520円） |
| 札幌8レース | 1点 | 不的中 |
| 小倉8レース | 1点 | 不的中 |
| 新潟10レース | 2点 | 不的中 |
| 新潟12レース | 1点 | 不的中 |
２点以上買えるレースに絞り込んだ場合
まずは馬連オッズが3.7～6.0倍になっている組み合わせが1点以上あったレースとその馬券を買った時の結果を表にまとめました。（購入金額は1点＝100円）
| 8月30日 | 8月31日 | 合計 | |
| 購入金額 | 1,100円 | 800円 | 1,900円 |
| 払戻金総額 | 1,930円 | 920円 | 2,850円 |
| 的中率 | 80.0% | 50.0% | 66.7% |
| 回収率 | 175.5% | 115.0% | 150.0% |
購入可能レースと結果については以下の通りです。
2014年8月30日のレース結果
| 購入可能レース | 馬券が買える点数 | 結果 |
| 札幌1レース | 2点 | 不的中 |
| 小倉2レース | 3点 | 的中（500円） |
| 新潟2レース | 2点 | 不的中 |
| 札幌5レース | 2点 | 的中（470円） |
| 小倉7レース | 2点 | 的中（540円） |
| 新潟10レース | 2点 | 的中（420円） |
2014年8月31日のレース結果
| 購入可能レース | 馬券が買える点数 | 結果 |
| 小倉1レース | 2点 | 不的中 |
| 札幌2レース | 2点 | 的中（400円） |
| 小倉7レース | 2点 | 的中（520円） |
| 新潟10レース | 2点 | 不的中 |
馬連流し2点買いの必勝法のメリット
単勝１番人気の馬を軸に一定のオッズ範囲に入っている馬券だけを買っていくこの必勝法には次のようなメリットがあります。
利用する競馬指標は「オッズ」だけ
この馬連必勝法で活用する競馬指標はオッズだけです。データマイニングやコンピ指数といった数値を使う必要はありません。
対象となるオッズの範囲内に入っていたら馬券を買う、入っていないなら馬券は買わない…といったシンプルな判断基準ですから競馬初心者でもできます。
また競馬指標を使わないため有料で競馬指標を入手する必要はありません。オッズもJRAのサイトにあるもので判断すれば大丈夫です。
馬の実力を見極める「目利き」が要らない
ここで紹介した必勝法は軸を「単勝1番人気」と決めているため、軸馬が2着以内に入る可能性を探る必要はありません。
馬連を流しで買う場合、軸にする馬が2着以内に入る実力があるかどうか？を見極める目利きが求められます。
オッズやコンピ指数といった数字はもちろん、馬柱や馬場状態や騎手などあらゆる情報を踏まえて「2着以内に入る可能性」を模索しないといけません。
ですがこの必勝法ではそういった情報収集も分析もする必要がありません。オッズを見て「買う」「買わない」を判断するだけなので目利きに自信がなくてもできます。
自分の力で馬券が的中できる
この必勝法の最大のメリットは自身の力だけで馬券を的中できる点です。
競馬で稼いでいる人の中には競馬予想会社から有料で情報を買い、その情報を元に予想している人もいます。
ですがここで紹介した必勝法は競馬予想会社を使わなくても自分の力だけで馬券を買う組み合わせを見つけられるため、競馬予想サイトを利用する必要がありません。
競馬予想会社は優良な会社もありますが悪質な会社も多いため、あまり利用しない方が賢明です。競馬予想会社に払うお金があるなら馬券を買うお金に回した方がいいですしね。
馬連流し2点買いの必勝法のデメリット
オッズを見て該当する馬券が買う…というだけの馬連必勝法ですが、実はデメリットもあります。
特に次の3つは人によって大きなデメリットになるかもしれないのでしっかり理解しておきましょう。
馬券を買えるレースが少ない
馬連オッズが3.7～6.0倍の馬連が2点以上ないと馬券を買えないため、1日のうちで馬券が買えるレースはかなり絞られます。
検証例としてあげた2014年の８月30日と31日の2日間で馬券が買えたレースは8レースしかありませんし、日によってはさらに買えない時だってあります。
そのためついつい馬券を買いがちな人からすると、馬券が買えないレースが増えるためストレスを感じるかもしれません。
投資競馬の観点から言えば馬券はなるべく買わない方が的中率も回収率も上げやすいです。馬券を買えば的中する可能性もありますが不的中になるリスクも抱え込みますが、馬券を買わなければ不的中にならないため、的中率や回収率が下がらなくなるからです。
レースが出走するギリギリまでオッズを見ないといけない
この必勝法で的中させるにはオッズを常にチェックして馬券が買えるオッズの範囲内かどうか？を追いかける必要があります。
しかしオッズはレースが終わって順位が確定するまで常に動いているため、より正確なオッズを知るためにはレースが始まるギリギリまでチェックしないといけません。
レースが終わる前に確定オッズを知るのは不可能なので、動くことを想定してオッズをチェックする習慣が必要です。
出走ギリギリまでオッズを追いかけると締め切りを過ぎて馬券が買えなくなるので出走5～10分前のオッズを使って買う・買わないの判断をするようにしましょう。
１日中競馬に時間を使わないと稼げない
馬連を活用したこの必勝法はその日開催される全レースのオッズを追いかけないといけません。つまり1日中競馬をしていないとダメなのです。
JRAが主催する中央競馬は主に土日に開催されます。そのため、この方法を使って競馬で稼ごうとすると土日に予定が入れられなくなってしまうのです。
独身の人であれば土日の時間を全て競馬に費やすことはできるかもしれませんが、家族がいたり土日も仕事の人はこの必勝法が使えません。
馬連流し２点買いの必勝法は最強なのか？
オッズが3.7～6.0倍の馬連馬券が2点以上あるレースだけ馬券を買う今回の必勝法ですが、果たして競馬で稼ぐ最も効率のいい方法なのでしょうか？
一見すると非常に簡単で確実に稼げる方法に見えるかもしれません。
しかし競馬で生活費を稼ぐ「馬券生活者」やお金を稼ぐ目的で競馬をする「投資競馬」の点からするとこの馬連必勝法はあまりいい方法ではないのです。
その根拠は主に３つあります。
日によって的中率や回収率が変わってくる
特定のオッズ範囲内の馬券を機械的に購入する競馬戦略は、日によって的中率や回収率が変わってきます。つまり競馬で稼げる金額が安定しないのです。
ある日は的中率が80%以上あったかと思ったら、翌日は的中率が50%にまで落ちた…ということも珍しくありません。また日によって１レースも馬券が買えない事態も可能性としてはあり得ます。
特に馬券生活を送るなら毎月安定した利益が出せる方法で取り組む必要があります。
安定性の面から考えると馬連を使ったこの必勝法は必ずしも安定しているとはいいがたいためおすすめできません。
競馬で稼げる金額を安定させたいなら、次のページのことを意識して競馬に取り組む必要があります。
競馬中心の生活を強いられる
馬連を使ったこの必勝法はその日開催される全レースのオッズを追いかける必要があります。そのためレースが開催される土日は1日競馬でつぶれてしまいます。
「競馬は仕事」と考えることもできますが、それでは結局会社に勤めている人と大きな違いはありません。
特に家族を持っていると土日に家族サービスに充てることも増えますが、この必勝法を実践すると家族サービスができなくなり、家族関係が悪くなる…なんてことも考えられます。
ならば1日1レースに絞って投資をした方が、競馬で稼ぎつつ土日にも自由に使える時間が増やせます。
1日1レースだけ馬券を買ってお金を稼ぐ戦略については下のページでくわしく解説しています。特に競馬を副業として考えている会社員などはこちらの方がおすすめです。
必ず「はずれ馬券」を買うことになる
特定のオッズ範囲の馬連を買うこの必勝法は、必ず２点以上の馬連を買わなければいけません。
つまり意図的にはずれ馬券を買っていることになります。
はずれ馬券は競馬で稼ぐ金額が少なければ大きな問題ではありませんが、１年間の競馬で稼ぐ金額が大きくなると課税対象となります。（年間50万円以上で課税対象）
競馬の払戻金にかかる税金は的中馬券の購入金額は経費として認められますがはずれ馬券は経費として認められません。
ギャンブルとして楽しむならはずれ馬券を買うことに抵抗を感じる必要はありませんが、お金を稼ぐ目的で競馬をするならはずれ馬券は極力買わない方がおすすめです。
馬連は複勝やワイドと違って的中馬券は1点のみのため、2点以上買わないといけないこの必勝法は馬券生活には不向きと言えるでしょう。
まとめ
[box05 title=”馬連流しの必勝法まとめ”]
- 軸にするのは単勝１番人気
- 馬連オッズが3.7～6.0倍の馬券を買う
- 1レースにつき2点以上買えるレースだけ勝負
- 実践するには1日中競馬をしていないといけない
- 日によって的中率や回収率が変わるので長期的な取り組みが必要
[/box05]
ここでは馬連の流しを活用した競馬必勝法について解説しました。
ここで紹介した馬連を使った競馬手法は競馬初心者でも使える方法ではありますが、土日をほぼ競馬に取られてしまうデメリットがあります。
また日によって的中率や回収率が変動するため、一喜一憂するのではなく長期的な視野でもって取り組まないといけません。
競馬で安定して利益を出したいならここで紹介した馬連必勝法はおすすめしませんが、土日を競馬に割ける時間が作れるなら難しい分析や競馬の知識はいらないので活用してみてはいかがでしょう。
