イソップ寓話の中に「ウサギとカメ」というのがありますよね。
ある時、ウサギに歩みの鈍さをバカにされたカメは、山のふもとまでウサギとのかけっこの勝負に挑みます。
かけっこを始めると、予想通りウサギはどんどん先へ行き、とうとうカメが見えなくなりました。
ウサギは少しカメを待とうと余裕綽々で居眠りをしています。
その間にカメは着実に進み、ウサギが目を覚ました時には、カメは既にゴールしていたという話です。
この話には様々な解釈がありますが、自分はこう考えています。
大体ですね、いくらバカにされてイラッとしたとしても、鈍臭いカメが明らかに勝ち目のない俊敏なウサギに何も考えずに勝負を挑むはずがない。
よって、カメはウサギのように途中で怠けることなく、一歩一歩努力を続けたからウサギに勝ったというのはどうでしょうね?
こんな精神論を子供に教えちゃ駄目です。(笑)
こんなことを真顔で教えるから大人になって皆挫折するんです。
成功した人は皆すべからく努力をしているが、努力をしたからといって誰もが成功する訳ではない。
これが正論だと思います。
問題は戦略とそれに対する努力の仕方。
だから、最初からカメの意識の中にウサギはなく、カメはひたすらゴールだけを見据えて歩み続けたという何の学びにもならない綺麗なまとめ方もちょっと違うかなと。
きっとカメはゴールを見据えた上で、「どうしたらウサギに勝てるか?」を入念に考えて作戦を練り、現状の自分にできることをやったのだと思います。
でないと、常識的に、最高時速70キロで駆けるウサギにたかだか最高時速1キロにも満たないカメが勝てるはずがありません。
ウサギは朝と夕方に活発に動き、夜と昼間に眠るそうです。
だとしたら、カメがコンマ1パーセントでもウサギに勝てる可能性があるとしたら、スタートをウサギが眠気に襲われる夜か昼間にするしかない。
ちなみに、ウサギの1回の睡眠時間は数分から数十分らしいです。
なので、もしスタートを夜か昼間にすれば、ウサギは少し走ったら眠り、また少し走ったら眠りを繰り返してペースが緩むかも知れない。
その上でカメはカメなりに全力で歩めば、勝てる可能性は決してゼロではない。
そう考えてカメは自分に少しでも有利に働くように、かけっこ始める時間を夜か昼間にするようウサギに頼んだかも知れません。(笑)
つまり、ただ闇雲に計画性のない努力をしても仕方がないってことです。
ゴールをきちんと見定め、
そのゴールに到達するために何をどのように行動するかを決め、
今の自分にできることをやり抜く。
競馬でお金を稼ごうと思っている人、
焦って早く稼ごうとしていませんか?
小さな成功を時間をかけて少しずつ積み上げる方が可能性が高いと思いますよ。