日本には「中央競馬」と「地方競馬」2つの競馬があります。
日本ダービーや有馬記念と言った有名なレースは中央競馬が開催しているため、競馬初心者のほとんどは中央競馬の馬券を買っていると思いますが、近年地方競馬の人気も少しずつ上がりつつあります。
また競馬で生計を立てている人の中には、中央競馬だけでなく地方競馬でも馬券を買って利益を伸ばしている人もおり、“投資”という観点から見ても地方競馬を活用することは決して間違いではありません。
ただ、中央競馬と地方競馬にはいくつか違いがあり、その違いをまず知識として知っていないと馬券を的中させることは難しくなります。
そこでここでは、地方競馬の特徴を紹介するとともに、地方競馬で「投資」をする際に知っておくべき情報をお話ししますので、地方競馬の参入を視野に入れている人は是非とも読んでいただき、知識として取り入れてください。
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地方競馬の特徴
投資競馬をするにあたって、中央競馬と地方競馬とではどのような違いがあるのか・・・その前に地方競馬がどのように開催されているのかについてからお話しします。
基本的な競馬のルールは中央競馬とさほど変わりはありません。
馬券種も単勝、複勝、馬連、馬単、ワイド、枠連、三連複、三連単と中央競馬で変える馬券は一通りそろっています。(ただし競馬場によっては特殊な馬券も販売しています。)
もちろん中央競馬と地方競馬とで決定的に異なる部分もあります。
特に「日程」「主催者」「出走頭数」の3つは中央競馬と明らかに異なるので、基礎知識として知っておいたほうが良いでしょう。
地方競馬の主催者について
中央競馬を主催しているのがJRA(日本中央競馬会)であり、実質国が運営していることになります。
それに対して地方競馬はその地域の自治体が運営しています。
例えば、北海道にある門別競馬場と札幌競馬場は北海道が運営しており、石川県にある金沢競馬場は石川県と金沢市が共同で主催しています。
また門別、札幌、帯広、金沢以外の競馬場は各自治体の競馬組合が運営しています。(主催者と競馬場の一覧についてはコチラをクリックして参照してください。)
地方競馬の日程について
中央競馬の場合は基本的に週末の土日に2会場もしくは3会場で開催され、よほどのことがない限り平日の開催はありません。
それに対して地方競馬は各競馬場によって開催する曜日が異なります。
休日開催するところもありますが、ほとんどの競馬場では平日に開催しており、場所によっては休日に開催せず全て平日に行うところも珍しくありません。
例えば2015年6月の各地方競馬の開催スケジュールは以下のようになっています。
参考:KEIBA.GO.JP
また上のスケジュールで『☆』になっているところはナイター競馬を表しており、夜にレースが開催される会場も多数あります。
レースの特徴
中央競馬で開催されるレースは「芝」「ダート」「障害」の3種類がありますが、地方競馬では「平地競争」と「ばんえい」の2種類があります。
平地競争とは一週1000メートル以上の走路をスタートからゴールまでのスピードを争うもので、基本的には中央競馬で開催されるレースと変わりはありません。
ただし、中央競馬と異なりほとんどがダートで芝のコースは盛岡競馬場のみしかないのが特徴です。
ばんえい競争とは、およそ1トンもある重種馬が、思い鉄製の橇を曳いて2つの障害がある2000メートルの直線コースを走るもので、北海道の帯広競馬場でのみ開催されているレースです。
最大出走頭数も中央競馬が18頭なのに対して、地方競馬14頭しかいません。(競馬場によってもっと少ないところもあります。)
また、中央競馬の競走馬と地方競馬の競走馬が同じレースを走る「交流競走」というものもあります。
地方競馬と中央競馬とでの「投資」の違い
一見同じように見えますが、中央競馬と地方競馬とではさまざまな違いがありますが、こうした違いは、競馬の予想をする際にも少なからず影響してくるのです。
そもそも、中央競馬と地方競馬とでは世間の認知度が大きく異なります。
そもそも主催者の資金力や規模の大きさによっても大きな違いがあるため、世間の認知度や注目度にも大きな差が生じているのが現状です。
そして、この差によって競馬を予想したり馬券を買ったりする際に注意すべき点がでてきます。
もしこの先地方競馬にチャレンジする気であるのなら、少なくとも次の3点には注意したほうが良いでしょう。
掛け金について
中央競馬の場合、馬券1点当たり最低100円から購入することができますが、地方競馬の場合は50円から購入することができます。
そのため、同じ金額でも地方競馬の方が2倍多く点数を買えるということ。
そういう意味では、中央競馬よりも少ない資金でより多くの資金を買うことができますが、中央競馬と同じような感覚で地方競馬の馬券を買っていると、的中した際の払戻金が少なくなる可能性があります。
その理由は、地方競馬は中央競馬に比べて賭けられている金額が少ないからです。
そもそも競馬というものは、各馬券種の賭けられた金額の総額を的中した馬券を購入した人達で山分けする仕組みとなっています。
例えば単勝にかけられた金額が100万円で馬番1番に賭けた人が5人だとすると、5人でこの100万円を掛け金の割合で分配されます。
ここでポイントとなってくるのは単勝にかけられた金額の総額です。
中央競馬の場合この総額が大きいため、数万円賭けたところでオッズはそれほど動きません。
あるレースで単勝に賭けられた総額が1億円だと仮定すると、そのうち自分が1万円賭けたのであれば割合的には0.01%しかないですから、オッズもそこまで動きません。
しかし地方競馬では中央競馬ほど賭けられる金額が高くないため、少し多めに馬券を買うと、買った馬のオッズは極端に下がります。
例えば単勝で総額1万円しか賭けられていない状況で、誰も賭けていない馬に1万円賭けたら単勝の総額は2万円に跳ね上がりますよね?
もしこれで的中したとしても返ってくるお金は2万円、さらに控除率が80%だとすると払戻金は16,000円となり、1人で単勝1万突っ込んだだけで単勝オッズが1.6倍になるのです。
もちろん掛け金を少なくすれば払戻金も少なくなるため、どちらにせよ中央競馬に比べて1レース当たりの的中利益は少なくなることだけは認識しておくといいでしょう。
つまり一攫千金ができないということ。
ただ、地方競馬は中央競馬とは異なりほぼ毎日どこからしらの競馬場が開催しているので、とにかく馬券を買う“回数”を増やして利益を増やしていきましょう。
レースに出走する競走馬の特徴
中央競馬の場合、GⅠなどの重賞でもない限り、同じ馬と何度も対戦することはありません。
それに対して地方競馬の場合は同じ馬と何度も対戦する機会が多いため、各競走馬の力を相対的に判断することができます。
例えばAという馬とBという馬が同じ1600mのダート戦を走ったところ、AがBに1秒以上差をつけて勝ったとします。
ということは、今後BがAに勝つ可能性は非常に低くなるため、今後同じレースでこの2頭が出走した場合、ほぼ無条件で「Bは対象外」と判断することができます。
しかも、こうした事実はきちんと過去のレースを検証したり地方競馬を長年やっている人でないと知りえないことのため、オッズに反映されることもありません。
また、普段あまり走らない馬も、ある騎手が乗ると急に力を発揮することも珍しくありません。
過去の実績から「この馬はないだろう」と思われていれば当然馬券は買われませんから、勝ちパターンの1つとして知っておけば穴狙いの方法としてお勧めです。
こうした事実は、中央競馬以上に過去のレースを検証することで、簡単に勝ち馬を予想することができてしまうのも地方競馬ならではの特徴と言えるでしょう。
レースが開催される競馬場について
中央競馬の場合、競走馬は各競馬場を転々とするため、得意な会場とそうでない会場を見極めることが予想の1つとされています。
それに対して地方競馬では競走馬が他の競馬場のレースに出走することはあまりなく、常に1つの競馬場で走り続けます。
さらに、地方競馬ではダート戦がほとんどで芝のコースのレースは盛岡競馬場しかありませんからダート戦の予想の仕方さえつかんでおけばある程度馬を絞り込むことができます。
ダート戦の予想については中央競馬のダート予想と変わりはないので「ダートレースで馬券を的中させる競馬予想のコツ」を参考にしてください。
もちろん、地方競馬が開催される各競馬場によってそれぞれ特徴がありますが、そこを走る競走馬が特定されているため、中央競馬のように競馬場のコースの特徴はそこまで考慮して予想する必要性は低くなります。
つまり、中央競馬に比べて各競走馬の力を比較しやすいということ。
様々なデータや情報を集めてそこから予想するよりも、過去の成績などから統計を取り、競走馬の力の優劣を判断するのが地方競馬の予想のポイントです。
地方競馬には地方競馬の「投資方法」がある
どちらがより簡単に予想できるかは、その人の競馬歴や性格によっても異なりますが、単純な的中の難易度からすると地方競馬の方が簡単と言えるでしょう。
しかしだからといって地方競馬の方が“稼ぎやすい”というわけではありません。
なぜなら、地方競馬は中央競馬に比べて全体的な掛け金が少ないため、より多くのレースに参加して的中させないとまとまった利益を上げることができないかららです。
同じ競馬でも中央競馬と地方競馬とでは様々な違いがあり、それによって予想する際のポイントや着目すべきポイントも異なります。
ただ1ついえるのは、中央競馬と同じようにやっていても地方競馬で結果を出すことはできない・・・ということ。
地方競馬でも稼ぎたいのであれば、地方競馬ならではの投資法で取り組み、確実に利益を増やしていきましょう。
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