現在、競馬をしている人の約9割の人が収支がトントンかもしくはマイナスになっているといわれています。
簡単な言葉に直すと「馬券購入者の9割は競馬で稼げていない」ということ。
そういった状況を打破すべく、過去のレースやさまざまな情報を分析・研究したりする人もいますし、そういった分析結果をお金で買って何とかしようとしている人もいます。
また最近では競馬の手法やロジックがインターネットで販売されており、それらを買って競馬で勝てる人と同じ手法を身につけようと頑張っている人もいる。
しかし、競馬で利益を上げるには、ただ馬券が的中すればいいってわけではありません。
特に「お金を増やすこと」に特化した、いわゆる投資競馬をするには、馬券を的中させること以外にも考えなければいけないことがあります。
それがお金の使い方、すなわち「資金管理」です。
この資金管理が上手にできていなければいくら馬券を的中させても利益は思った以上に伸びないですし、反対に資金管理さえできていれば、的中率が多少悪くてもコンスタントにお金を増やしていくことができる。
ここでは、投資競馬において最初に考えるべき「資金管理」についてお話します。
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競馬で利益を増やすには?
資金管理とはお金を効率よく増やしていくための使い方のことであり、競馬に限らず投資をする時にまず最初に身につけるべき考え方の1つでもあります。
この資金管理を間違えれば、どれだけ投資で成功しても手元にお金が残ることはなく「いかに手にした利益を上手に使うか」が資金管理の第一歩ともいえます。
では投資競馬ではどのように利益を増やしていけばいいのか?
この答えは「馬券を買う」以外に選択肢はないので、まずはどうすれば的中馬券を手にすることができるかから考えていきましょう。
競馬で馬券を的中させるのは大きく分けて次の3つを押さえておく必要があります。
1:レース選択
実はレース選択の時点で的中できるかどうかが決まると言っても過言ではないくらい重要で、競馬で勝てない人もこのレース選択が誤っているのが大きな原因なのです。
そもそもその日開催される全てのレースを全て挑戦しようとするほうが間違いで、競馬で利益を出している人達は勝負するレースと回避するレースのメリハリがきちんとしています。
だから余計なハズレ馬券を買わなくて済むからお金が減らない、すなわち利益が増え続けていくのです。
レース選択の重要性については「競馬で儲けている人達が実践している「対象レース」の選び方」で詳しく書いていますので、そちらも併せて読んでみて下さい。
2:馬券種の選び方
馬券種については馬連を推している人や三連複を推奨している人などさまざまですが、自分が一番的中させやすい馬券種であればなんでもかまいません。
ただこれから本格的に投資競馬に取り組もうとする人は、まず複勝1点で的中できるようになることを考えると、後々馬券の買い方にアレンジが利きやすくなるので、まずはそこから始めていることをお勧めします。
馬券種の選び方については「競馬を使って投資をする時の基本的な馬券の種類の選び方」で詳しく解説しています。
3:軸馬の選び方
どのレースでも必ず1着に来る馬が存在しますので、その馬を見極めることができれば、ほぼ間違いなく馬券は的中できます。
そういった「軸馬」を見つけれるかどうかによって、的中難易度はもちろん、自身の的中率も大きく影響を与えますので、各レースで軸馬が見つけれるかどうかは勝負のポイント。
ただし、軸馬が見つけられない場合はボックスなどで勝負するよりもそのレースは回避してもっと軸馬を見つけやすいレースを探したほうが利益を増やすという意味では正解なので、「このレースは勝負すべきものなのか?」を判断する材料としても使えます。
「競馬初心者でもたった“2秒”でできる軸馬の決め方」では、少し変わった軸馬の見つけ方も紹介しているのでこちらも参考にしながら軸馬を見つけていきましょう。
馬券を的中させるよりも大事なこと
いよいよここから本題ですが、馬券を的中したからといって必ず利益は増え続けるわけではありません。
なぜなら競馬で億単位のお金を稼いでいる人でさえ、必ず不的中はするからです。
不的中がゼロ・・・すなわち的中率100%という競馬手法はこの世に存在せず、不的中が起こるからこそなおさら資金管理が必要となってくるわけです。
しかし、競馬で利益が残らない人の多くは「いかにして馬券を的中させれるか」しか見ていませんし、的中しなかったらその原因を自分以外のところにあると考えています。
・レースが荒れて思い通りの展開にならなかった
・いつもくれる情報が間違っていた
・買った教材のロジックどおりにいかなかった
・予想サイトの情報がウソだった
というように。
つまり、的中させることばかりに目がいきすぎて、不的中した時のことをまったく考えていないからせっかく得た利益を全て吹き飛ばすような馬券の買い方が平気でできるのです。
不的中になることを想定の1つとして入れておく・・・これが馬券を的中させることよりも大事なことであり、ここに資金管理の重要性があります。
「お金を増やす」という投資的な発想で競馬をするのであれば、まず全ての状況に対応できるような行動をとる必要があります。
「馬券を買ったレースが不的中になる」ということも当然含まれており、もし外れたら次はどうするのか?の答えをいくつか選択肢として用意しておく。
「いくら稼ぐのか」「ど薄れ馬的中させれるのか」を突き詰めることもいいですが、「もし的中しなかったら?」という事態に備えることも投資競馬で重要なのです。
競馬で利益を増やすには『複利運用』
的中・不的中があるということは、お金は増えもするし減りもするということ。
そんな状況下で利益を増やしていくには「いかに入ってくるお金を多くして出て行くお金を少なくするか」が肝心となるわけです。
そこでポイントとなってくるのは「複利運用」の発想。
資産運用には「単利」と「複利」という2つの利息の増やし方があるのですが、この2つには大きな違いがあります。
まず単利というのは、当初の元本(資金)に対してのみ利息がつく計算方法。
例えば元本が100万円で単利10%で資産運用をする場合、元本の10%(今回だと10万円)が毎年利息としてプラスされる仕組みです。
それに対して複利は、元本と前年に得た福利に対しても利息が発生するしくみのこと。
例えば元本100万円を年利10%の複利運用する場合、1年目は元本100万円の10%(10万円)が得られますが、2年目は1年目に利息で得た総額110万円に対して10%の利息がつく仕組みです。
実は投資競馬でもこの複利運用の発想で利益を増やしていくことによって、的中率や回収率を極限まで高めるようなことをしなくてもお金が増やせるのです。
『複利運用』と『ころがし』の違い
長年競馬を経験している人なら「ころがし」という言葉を聞いたことがあると思います。
ころがしとは、馬券を的中させて得た利益を100%次のレースにつぎ込み、どんどんと利益を雪だるま式に膨らませる買い方で、主に複勝馬券を中心に買われている人がやっています。
このページでは、複利運用によるお金の増やし方を推奨しているわけですが、もしかすると転がしと勘違いしている人もいると思います。
確かに表面的な発想は同じに見えるかもしれませんが、資金管理の面からいくと全く異なります。
まず決定的に違うのはころがしは手にした利益を100%次の馬券につぎ込みますが、複利運用の場合はそれをしないこと。
例えば1000円賭けて2000円払い戻しがあった場合、ころがしは2000円全額次の馬券に使いますが、複利運用では500円だけ残して1500円で馬券を買ったりします。(金額については対象馬券のオッズとの兼ね合いがあるため、一概にこの割合というわけではありません。)
そうすれば、仮に1500円買った馬券が不的中であっても残りの500円で最悪1000円あった頃に戻すこともできるし、少なくとも資金がゼロにはなりません。
しかしころがしの場合、手にした資金を全額馬券につぎ込むわけですから、不的中になれば当然資金はゼロになりイチからやり直すハメになる。
ころがしは確かに資金をほぼ倍々に膨らますことができる反面、一度失敗したらゼロからリスタートを切るというデメリットがありますので。
たとえ利率が5%や10%といった少ない数字であっても投資を重ねるにつれてどんどんお金が膨らんでく・・・それが複利運用の最大のメリットなのです。
競馬で複利運用するためのポイント
ただ馬券を的中させるだけでなく、複利運用の発想で効率よくお金を増やしていくことこそが、理想的な投資競馬の形だと思っています。
では競馬で複利運用をするにはどういった点に注意すれば良いのか?
大きく分けると3つのポイントがあります。
1:安定した的中率と回収率
いくら資金管理を徹底していてもやはり競馬でお金を増やすためには馬券を的中させる必要があるため、ある程度の的中率と回収率は必須となってきます。
とはいえ、ころがしのように的中率が60%以上ないと難しいものではなく、35~40%もあれば十分複利運用できる数字ですし、20%台だとしてもその分回収率が高ければそれでも問題ありません。
そして何より大事なのはこの的中率と回収率のブレが少ないこと。
5連勝したけどそのあと4連敗した・・・なんてことを繰り返していると資金管理が難しくなりうまく複利運用ができなくなる可能性があるので、3戦トータル2勝1敗や1勝2敗などのような安定して的中できる手法を身につけておくとより効率よくお金を稼ぐことができるでしょう。
2:利益の使い方
複利運用は、手にした利益を上手に活用してお金を増やしていくものですから、当然的中した後のお金の使い方が重要になってきます。
ころがしのように全額馬券につぎ込むのは論外としても、ある程度利益を確保しながら資金として投下していく必要があるため、自身の回収率と相談しながら微調整を加えて投下していくのがベスト。
どのレースのどの馬にいくら賭けるのか?的中したらどうするか?不的中なら?
こうしたさまざまなシュミレーションを1レースだけでなくその日開催されるレース全体を身ながら判断し、もっとも投資として魅力のあるところにいくら投下するかが投資競馬をしている人達のワークスタイルです。
3:ゴール(目標)の設定
いくら利益が出てもその利益を守りきらなければ意味がありません。
大体競馬でお金を失う人は、その日の目標やトータルの目標金額がキチンと設定されておらず、欲に走ってしまうことからいつまで経っても利益を残せないのです。
つまり「今日はいくら稼いだらやめる」という目標を設定し、その目標をクリアしたらさっさとその日の競馬をやめる潔さが必要であり、むやみにお金を増やそうと欲を出さないようにするのが最も大事なポイントなのです。
勝負する時に思い切って勝負をし、迷ったり少しでも不安がある時は潔く見送る・・・こうしたメリハリを持つことによって、お金を失うことなく増やし続けていけるのです。
競馬で得た利益をどうするのか?
これまで競馬に関するサイトやブログでは「いかに馬券を的中させるか?」「どうすれば競馬で稼ぐことができるのか?」といったことばかりがフォーカスされてきましたし、その疑問を解消する答えばかりが追い求められてきました。
確かに投資競馬をするならば馬券を的中させなければお金は増えませんし、その方法を追いかけるのは至極全うな行動だと思います。
しかし、目先のゴールばかりを追いかけていても生活にあまり大きな違いは生まれません。
「JRAの売上推移から考える正しい競馬への取り組み方」でも書きましたが、この先いかに稼ぐかにフォーカスした馬の選び方と馬券の買い方に徹する。
そのためにはただ的中する馬券を探すだけでなく効率よくお金を増やしていく資産管理能力をあげていかなければなりません。
そして、競馬で稼いだお金を再び次の「投資」に使う準備金とする・・・それが最も理想的な利益の使い方だと考えています。
もちろん、稼いだお金はその人のものですからどう使おうがその人の自由ではありますが、せっかく稼いだお金をただ好きなものを買ったりお酒の飲み代に消してしまうのは少しもったいないと思いませんか?
投資競馬でしっかり資産管理ができるようになれば、おそらく私生活でも不要なものにお金を使うこともムダ遣いをすることもなくなるでしょう。
そして、自分の生活をより豊かにするためのものにお金を投資して、この先の人生を明るく楽しいものにする。
そういう意味では、投資競馬で稼ぐ方法を身につけることは、この先お金で一生困らなくなる能力ともいえます。
ぜひとも馬券術だけでなく、資金管理能力も身につけ、投資競馬で金銭的な不安を排除した人生をお送りください。
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