「考具」という加藤昌治さんの著書があります。
20年くらい前に発刊された、当時ベストセラーになった本ですが、今だとAmazonで100円ほどで中古本が買えると思います。
その本の中で「カラーバス効果」についての記述があります。
カラーバス効果とは、ある特定のことを意識し始めると、日々の生活の中でその特定の情報が自然と目に留まりやすくなる現象のことです。
例えば、朝の情報番組とかで「今日のあなたのラッキーカラーは赤です」などと聞くと、通勤途中、普段は意識をしたこともない赤色のモノがやたらと目に入る…、
というのはカラーバス効果によるものです。
馬券を買う際にも、何らかの事象に対して意識付けがされていれば、「カラーバス効果」によって、様々なことに気づくことがあります。
例えば、「今日は3,6枠の馬がよく来ているような気がする」という日は、メインレースで3枠や6枠の馬を押さえておく…みたいなことが功を奏するかも知れません。
そのメインレースが然程荒れそうになければ上位人気の3,6枠の馬を、
荒れそうな気配なら思い切って下位人気の3,6枠の馬を…みたいな感じで。
実際、これだけの理由で、自分は先日のスプリンターズステークス(2025年)で3枠のナムラクレアの複勝1点買いをしました。(レースは荒れましたけどね・笑)
こうしたカラーバス効果というのも、結局その大元を辿ると「感性」に行き着きます。
長年この仕事をしてきて感じることは、感性が豊かな人と感性の乏しい人とでは受け止め方がまるで違うという点。
例えば、自分が馬券を買ったレースの予想プロセスを記述したレポートを見た時に、
感性が豊かな人は、自分が直面したことに対してどう感じたかを無意識の中に感じ取り、
感性が乏しい人は、自分が直面したことに対してどうやったのか…、
それを単なる「やり方」として捉えているような気がします。
だから、感性の乏しい人はどのレースも画一的な対処になってしまって融通が利かないんです。
となると、感性の乏しい人は金輪際競馬でお金を稼ぐことはできないということに帰結してしまいますね。(笑)
対処法はかんたんで、「相手の立場に立って考えてみる」です。
馬を選ぶ際に、「自分が馬主や調教師や騎手の立場ならどうするか?」を考えてみればいい。
そもそも感性の乏しい人というのは、人と接する機会が少ないと思います。
自分は2007年からこの仕事をやっていますが、今まで営業とか対人折衝の仕事に携わっている人に殆ど会ったことがありません。
ほぼゼロと言っても過言ではないかも知れません。
また「私、人と接するの苦手ですねん」みたいな人が山のようにいる。
「あんたさー、今まで他人と殆ど関わらずに生きてきたの?」みたいな生き方を数十年続ける方が逆に難しいと自分は思いますけど。
こういう人は、「相手の立場に立って考えてみる」ことをしようとするなら、その前にまず色んな人と関わってみることから始めないといけないかも知れません。
口数の多い少ないは関係ないです。
方法論や考え方などの内側をどれだけいじっても、そもそも外側に性格的問題があるんだから何も解決しないと思います。
ちなみに、人の性質は一生変わりませんが、人の性格は本人次第で変えることができます。