競馬で馬券を的中させるうえで重要になってくるのが「データ」です。
データとは基礎的な事実や資料を意味し、競馬で言うならオッズ、データマイニング、コンピ指数などといったタイムリーな数字を指します。
またそれ以外にも
・出走馬の過去の成績
・過去のレースで上位に入った馬の傾向
・出走馬の調教時のタイム
などといった出走する馬に関する情報や、過去のレースの統計などの数字も全てデータに含まれます。
これらをデータを取捨選択したり、複数のデータを組み合わせて活用することによってどの馬が来るかを予想し、どの馬券を買えば的中するかの判断材料に使います。
ただ、こうしたデータを解析して導き出された答えが必ずしも正しいわけではありません。
実際に競馬で利益を出している人は、データ以外の要素を加味することによってどの馬券を買うかを判断しています。
つまり、馬券を予想するにはデータ以外の材料を用いて買っている・・・ということ。
そこでここでは、競馬成功者であれば誰もが持っているデータの見方以外の馬券予想材料の正体についてお話ししていきます。
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競馬をデータで予想する時の3つの弱点
実は、競馬で勝てない人ほどデータに偏った予想をしている人が多い傾向があります。
その理由は、データは他の予想材料と比べて不変なものだからです。
そもそもデータとは、過去の出来事や結果から統計的に導かれた結論を数値化したりするもののため、どんなことがあっても決して揺らぐことがないからです。
例えば「単勝1番人気のオッズが1.0~1.5倍の場合、的中する確率は55%である」という説があります。
こうした数字は、これまでの過去レースを元に算出された数値であり、過去を変えない限りこの数値が変わることはありません。
そのため、データを重視して競馬を予想することで、より的中する馬券がどれかを吟味することができるわけです。
ではなぜデータに偏った馬券の買い方をしても結果が伴わないのか?
それは、データに依存した競馬には次の3つのデメリットが発生するからです。
1:データの分析に時間がかかる
データは1つ1つを見ただけでは結論までに辿りつくことは難しく、ある程度の量が必要になってきます。
例えば過去3ヶ月に開催された全レースをチェックするとか、重賞だけなら過去10年のレース結果とその時優勝した馬の特徴をピックアップする・・・とか。
このように、データを使って分析するためには膨大ともいえる情報をまず集め、それを1つずつ確認することで、特定の法則を見つけ出すことができるのです。
ただ、1つ1つのレースを見ようと思っても競馬は1日24もしくは36レース開催されており、年間で3456レースもあるため、これらすべてに目を通すのはかなり時間と労力を要するのは理解できるはず。
つまり、膨大なデータを確認するだけでもかなりの時間が必要ですし、それらのデータを組合せて最終的な判断を下すまでに、膨大な時間と労力が欠かせなくなるのです。
そのため、ほぼ1日中パソコンなどでデータとにらめっこ・・・なんてことも珍しくありません。
最初はモチベーションが高いですからそれでもいいですが、そのうち「なんでこんな苦労して競馬しているんだ?」という気持ちになり、最終的に競馬を嫌いになってしまう・・・なんてことも起こりうるでしょう。
2:データ通りに競馬が動かない可能性もある
データ分析を駆使して馬券を予想する場合「100%的中する方法」というものは決して生まれることがなく、必ず一定の確率で不的中になるリスクを含んでいます。
例えばデータ分析によって『的中率30%』という成績を残したとしましょう。
その時、的中率が30%だから10回中3回は的中する・・・と思いがちですが必ずしも10回中3回するわけではありません。
極端な例を出せば100回中30回的中しても的中率は30%ですし、1000回中3000回的中しても同じ的中率になります。
ということは、30回馬券を買って30回外れたとしても、残り70回馬券を買って30回的中すれば『的中率30%』となり、このデータ分析の手法は間違っていないことになります。
ただ的中率30%を「10回中3回は的中する」と思ったら30連敗した時点でロジックとして不成立と認識するでしょう。
このように、データを駆使して分析し予想をしたとしても、必ずその通りになるとは限らないですし、確率通りにいく保証もどこにもないのです。
3:想定外に対処がしにくい
データを使って競馬を予想する場合、一定の確率に従ってかける金額を調整することによって結果的に手元にお金が残るようになります。
例えばデータを用いて的中率が50%だった場合、2回に1回は的中する計算になるわけですから、オッズが2倍以上の馬券を買い続ければ必ずプラスの収支で終わることができることになります。
しかし、2:でお話ししたように確率に従った手法に依存すると“突然変異”が起こった場合に対応ができず、大きく損失を生む可能性があるのです。
分かりやすく、1番人気のみを複勝で買うと仮定して話を進めましょう。
単勝1番人気の勝率・連対率・複勝率は1番人気の単勝オッズによってそれぞれことなります。
オッズ | 単勝率 | 連対率 | 複勝率 |
1.0~1.5 | 55 | 75 | 85 |
1.6~2.0 | 42 | 63 | 76 |
2.1~2.5 | 34 | 53 | 67 |
2.6~3.0 | 28 | 46 | 60 |
3.1~3.5 | 23 | 40 | 52 |
3.6~4.0 | 20 | 38 | 49 |
4.1~ | 13 | 28 | 37 |
上の表を見る限り、配当の多い・少ないは別にして馬券を的中させるだけであれば、単勝1番人気のオッズが1.0~1.5倍の時に複勝馬券を買えば85%の確率で的中することになります。
もちろんここまで単勝オッズが低ければ複勝オッズの1.1~1.1になっている可能性が高いため、より多くの利益を得るために掛け金を多くする。
しかし、単勝オッズが1.0~1.5倍でも複勝で外れる可能性はゼロではないため“単勝オッズが1.5倍以下の馬が飛ぶ状況”を把握していることが必要になるわけですが、データに依存すると的中率の数字だけしかフォーカスしなくなってしまうため、まずそれが見えなくなります。
つまり「コツコツ稼いで大きく損する」ことになるのです。
競馬において“絶対”というものは存在せず、あらゆる可能性を考慮して判断することが投資競馬におけるもっとも重要なことなのですが、データに依存すると低い確率の可能性を排除してしまう傾向にあります。
そして排除してしまった確率にあたった際に、当初頭になかったことが起こるため、上手に対処しきれず、結果的に大きな損失を招くことになるのです。
競馬予想に必要なデータ以外の材料とは?
競馬で稼ぐことができる人のほぼ全員は、多かれ少なかれデータや情報を駆使して予想をしています。
特に競馬で投資をしてコツコツと利益を出している人であればなおさらです。
しかし、そのデータに依存しているかと言えば決してそうではなく、最終的な判断は全く別の根拠でもって決定しているのです。
それが「パターン認識」です。
例えばオッズの断層がどこにあるのかを見るだけで「この馬は来ない!」「軸馬はこの馬!」みたいにいきなり結論にたどり着いてしまう人は、パターンで認識しているタイプです。
このようなレースをパターンで捉えている人に「なぜそう判断できるのか?」「他の馬ではない理由はなぜか?」といった理由を求められても理論的に説明することはできません。
なぜなら、パターンの認識は競馬の経験値を積むことによって蓄積されているのであり、理論やデータによって裏打ちされていないからです。
質問されてもきっと「これはこういうものだから」としか答えないでしょう。
実は成功者と呼ばれるほとんどの人は、物事を決める際に理論的な思考を一切使わず、感情を含めた「体」全体で考え、判断しています。
分かりやすく言うと“経験”や“直感”と言った部分です。
ビジネス成功者が人を見る目が研ぎ澄まされているのは、数々の自身の経験値から蓄積され、そこから感情や知識と紐づいた上で、人を判断しているからです。
それを競馬に応用することで競馬成功者は競馬でお金を稼いでいるのです。
彼らは今まで見たり体験してきたレースを視覚的なイメージとして記憶に残し、そのイメージに合致しているかどうかによってどの馬を買うかを判断しています。
そのため、出走前のデータを見てから「これだ!」と馬券を買うまでの時間が極めて短く、ほぼ即決に近い状態で判断しているのです。
あとはこのパターンの数を増やしていくだけで、的中しやすい馬券を見つけることも、買ってはいけないレースを見つけることもでき、競馬でお金を増やすことができるのです。
ではどのようにパターンを認識して競馬を予想すればいいのか?
まず大事なのはなるべく視覚的なイメージでレースを記憶することです。
データ分析をしていると、そこに出た数字の本質を知ろうと、情報を深く探究する人がいますが、こうしたことを毎週やっていると時間がいくらあっても足りません。
それよりも視覚的にイメージしておけば、パッと出馬表やオッズを見た時に、チェックするポイントなどを瞬間的に確認し、買うか買わないかを判断することができる。
「なぜ?」「どうして?」といったことは考えなくてもかまいませんし、むしろそこを考えてしまうとどんどん深みにはまって逆に選べなくなってしまいます。
深く考えず、頭で理解しようとせずに脳に“記憶させる”ような気持ちで過去のレースの検証することがパターンを認識する最も簡単な方法ですので、ぜひ実践してみてください。
データは競馬を予想するための“材料”
競馬を攻略するうえでデータを集め、活用することは欠かすことのできない作業ではあります。
しかし、データだけで全てが分かるほど競馬は簡単ではありません。
数字やデータを根拠に突き詰めることは決して悪いことではありませんが、競馬で勝てない人ほど偏った予想の仕方にこだわっている傾向があります。
データに依存することなく、自身の経験や知識を踏まえ、視覚的なイメージをもってパターンを認識することで、より早く的確な判断をすることができます。
多少時間がかかりますし、イメージを記憶することは大変に思うかもしれませんが、やればやるほど経験値として蓄積され、それが後々競馬を予想するうえでの重要な武器となりますので、この機会にぜひ取り組んでみてください。
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