地方競馬が開催される各競馬場の特徴の攻略のポイント

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中央競馬と同じように地方競馬も競馬場によってそれぞれ特徴があります。

地方競馬場は、北は北海道・南は九州にまで全国各地に15箇所あり、それぞれ1周あたりのコースの距離だったり直線距離だったりなどが異なります。

こうした特徴を知っているかどうかによって予想の仕方が変わってきますし、当然的中率だったりにも影響してきます。

そこでここでは、地方競馬が開催される各競馬場の特徴についてまとめてみました。

現在地方競馬で馬券を買っていたりこれから始めようとする人は、予想に役立つ知識として知っておくといいでしょう。

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目次

北海道にある地方競馬場

北海道には中央競馬が開催されている札幌競馬場と函館競馬場がありますが、門別競馬場と帯広競馬場で地方競馬が開催されています。

特に帯広競馬場では“ばんえい競馬”という特殊なレースが開催されています。

ばんえい競馬については「「投資競馬」の視点から考える地方競馬と中央競馬の違い」でも紹介しているように、そりを引いて走るレースで、帯広競馬場でのみ開催されています。

それも含めて門別・帯広の2つの競馬場の特徴についてお話します。

門別競馬場

門別競馬場

一周1600mある広いスケールの競馬場で、奥行きがあってカーブでゆるやかで直線距離が330mあるコースが特徴です。

また距離によってコースの特徴が異なるため、レースによって着目点を変えて予想することが大事。

例えば1000mのような短距離の場合だとコーナーがゆるいため、外枠でも先行すればそのまま勝利することも珍しくありません。

逆に2000mになると4コーナーからのスタートとなり、長い直線が最後に待っている形になるため、4コーナーを差し掛かったところからまくって勝利する展開も十分ありえます。

また地方競馬の中でも最長距離のなる2600mのレースがあり、こうなると枠番による不利・有利がなくなるのも特徴の1つといえるでしょう。

帯広競馬場

帯広競馬場

先ほどもお話しましたが帯広競馬場はばんえい競馬が開催される唯一の競馬場として有名です。

ばんえい競馬は直線200mで開催され、コーナーを曲がることがなくコース変更もないため、片側に馬がいない内枠と外枠の方が競走馬がより集中できるということで有利と言われています。

逆に言えば過去のデータはあまり重要視せず、枠順で決めてしまってもいいくらい結果が枠順に大きく左右されるのが大きな特徴です。

 

東北にある地方競馬場

東北には岩手県に盛岡競馬場と水沢競馬場の2箇所で地方競馬が開催されています。

特に盛岡競馬場は地方競馬には珍しく芝のコースが設置されている競馬場として有名で、どちらのコースを走るのかによって予想のポイントが変わってきます。

盛岡競馬場

盛岡競馬場

盛岡競馬場は通称「OROパーク」と呼ばれており、ダートコースの内側に芝のコースがある唯一の地方競馬場です。

一周1600m、直線は300mと門別競馬場と同じくらいの規模を誇りますが、3コーナーから4コーナーにかけては緩やかに下り、直線半ばから上り坂があるなど高低差が激しいコースが特徴です。

総じて逃げ・先行馬が有利なコースで、特に1200mの短距離レースでは枠順に関係なく逃げ馬が有利な傾向があります。

また2000mの重賞では、先行争いでどのポジションを取るかによってその後の結果に大きく影響することが過去のレース結果からも表れています。

一方芝コースの場合は一周1400mと比較的小回りのため、外枠で逃げや先行馬の場合はポジションがうまく取れない可能性が高いことから、内側が比較的有利と言われています。

また芝コースで行われる2400mのレースでは長距離のせいもあってペースがややスローになりがちなのも頭に入れておくといいでしょう。

水沢競馬場

水沢競馬場

一周1200m、直線距離が200mある地方競馬としては一般的な規模のコースで、展開次第では差し・追い込み馬も届くのが水沢競馬場の最大の特徴です。

なぜなら、直線が短くなおかつコースレイアウトの均整でカーブがきつくないからです。

基本的に枠順による有利・不利はありませんが、唯一1800mのレースではスタート後すぐにカーブが待っているため外枠は不利といわれています。

また予想する際は先行馬を中心に軸を据えつつも、末脚力のある馬をヒモとして選んでおくと高配当な馬券を的中させることもあるでしょう。

 

関東にある地方競馬場

地方競馬の中でも特に参加している人が多いのが浦和・舟橋・大井・川崎の4つの競馬場で開催されるレース、通称“南関東競馬”です。

この南関東競馬は中央競馬と競合することもあり、開催期間がおおむね平日に行われるため、平日は南関東、土日は中央競馬で馬券を買う・・・という人も多いでしょう。

また南関東と門別競馬場では「トリプル馬単」という特殊な馬券が販売されています。

トリプル馬単については「地方競馬独特の馬券「トリプル馬単」の攻略法」で詳しく解説しているので興味があればチャレンジしてみてはいかがでしょう。

浦和競馬場

浦和競馬場

一周が1200m、直線距離が200mと水沢競馬場と同じようなコースレイアウトで、直線距離も短いため一般的に逃げ・先行馬のほうが有利なのが特徴です。

枠順の有利・不利についてはレースの距離によって内枠が有利だったり外枠が遊里だったりします。

例えば1600mのレース場合、スタートしてすぐにコーナーが待ち受けるため内枠の方が有利なのに対して1500mのレースになるとスタートから100mほど先に4コーナーのカーブがあるため、内枠の馬からすると窮屈なレースマネージメントを強いられることが多いです。

また直線距離が短いことから末脚力が高い馬であれば、穴馬として狙ってみるのもいいでしょう。

船橋競馬場

船橋競馬場

船橋競馬場には1400mの外コースと1250mの内コースの2種類がありますが、2006年11月17日以降、内コースは使用されておらず外コースが主に使われています。

全国にある地方競馬場の中では比較的直線が長く、どの距離のレースでも枠順による有利・不利が出にくいのが最大の特徴で、特に1600mのレースでは枠順がレース結果に影響することはほとんどありません。

2000mのレースになるとスタートしてすぐに3~4コーナーを通過するレイアウトなのと、コーナーを5回もまわらないといけないことから、スローペースかつ内枠が有利にあるというデータがあります。

大井競馬場

大井競馬場

大井競馬場は通称東京シティ競馬(TCK)とも呼ばれており、地方競馬としては最大級の規模を誇っています。

一周あたり1600mで直線距離は地方競馬場の中で最長ともなる386mあり、さらに右回りのコースセッティングになっているのが大井競馬場の特徴です。

レース別に見ると1700mの場合、基本的には内枠の方が有利に働くものの、外回りでなおかつ直線距離もあることから、序盤のペース次第では差し馬でも勝つ可能性は十分あります。

大井競馬場で開催されるレースのほとんどは逃げ・先行が有利なのですが、2000mのレースでハイペースの展開の時は、差しや追い込み馬が逆転するパターンも十分考えられるのでレース展開次第も含めて予想しましょう。

川崎競馬場

川崎競馬場

川崎競馬場は一周当たり1200mと普通なのに対して最後の直線が300mと長いのですが、敷地面積が全国の競馬場の中で最も狭いため、細長い楕円形になっているのが特徴です。

また川崎競馬場には「川崎ドリームビジョン」という世界でも最大面積を誇るビジョンが設置されており、遠方のスタンド席からも迫力のあるレース画像が堪能できます。

レースごとに見てみると1500mのレースの場合、スタートからしばらく直線が続くため、枠順による有利・不利もなく差し馬であっても終盤で十分追いつくことができますが、1600mになると逃げや先行馬が勝ちやすいというデータが出ています。

また2000mのレースの場合はコーナーを6つを回らないといけないため、コーナリングが器用な馬の方が結果を出しやすい傾向があります。

 

東海北陸の競馬場

東海北陸地方にある地方競馬場といえば、石川県にある金沢競馬場、岐阜県にある笠松競馬場、愛知県にある名古屋競馬場があります。

その中でも金沢競馬場は日本海側にある唯一の地方競馬場で、毎年1月から3月は気象条件が過酷なため開催していなかったり、他地区との交流も少ないことから、騎手・競争馬ともにマイナー感が否めません。

また、笠松競馬はオグリキャップを輩出した競馬場として有名です。

金沢競馬場

金沢競馬場

一周1200mの標準的な競馬場でありながら、直線は236mと短いため、展開次第では差し・追い込み馬でも十分勝負できる競馬場です。

さらに、金沢競馬場のダートはコースの内側が深くなっているため、一般的に内枠の方が不利と言われており、特に1500mのレースでは大外枠から出走している馬が結果を出しやすい統計が出ています。

ただし、1700mになるとスタートしてすぐにコーナーになるため、内枠が有利になるなど、距離によって有利・不利が目まぐるしく変わりやすい競馬場でもあります。

笠松競馬場

笠松競馬場

一周が1100m、直線は200mしかなく、カーブもきついため逃げ馬や先行馬が有利な特徴を持っており、名手・名馬を多数輩出していることから地方競馬の中でも競走馬のレベルが高い競馬場の1つです。

1400mなどの短距離レースの場合、最初のコーナーまで距離があるため、枠順による有利・不利がなく差し馬でも最後に捉えることができます。

しかし1600mになるとスタートしてすぐにコーナーに突入するため、内枠でなおかつ逃げ馬が有利だというデータが残っていますが、逃げの力を持っている馬であれば外枠でそのまま逃げ切ってしまうこともあります。

名古屋競馬場

名古屋競馬場

一周も1100mしかなく直線も日本にある競馬場の中でも最短の194mしかないこじんまりした競馬場なため、逃げ・先行馬が圧倒的に有利なのが名古屋競馬場です。

1300mでもコーナーを4つ回らないといけないことから逃げ馬の方が結果が出やすく、1400mでも大きく序盤で逃げ切れれば外枠でも勝機がある競馬場といえます。

ただし1600mに関してはスタートしてすぐにコーナー突入なので内枠から出走する競走馬の方が有利に働くものの、距離が長いので終盤に差し馬が逆転して馬券に絡んでくる可能性もゼロではありません。

 

関西にある競馬場

関西にある競馬場は中央競馬が開催される京都競馬場と阪神競馬場がありますが、地方競馬が開催される競馬場は兵庫県にある園田競馬場と姫路競馬場の2つだけです。

中でも園田競馬場は拡張工事が不調に終わったため、一周が中途半端な距離になってしまった変わった競馬場となっています。

園田競馬場

園田競馬場

先ほどお話ししたように、園田競馬場は拡張競馬が失敗したため、一周1051m、直線213mという中途半端な距離になっており、向こう正面の純粋な直線ではなく右にカーブしているため、追い込み馬にはきわめて不利な競馬場となっています。

なかでも川原、木村、田中の3騎手は近年リーディング争いに絡んでいるため、この3騎手の誰かが出ているのであればなるべく馬券に絡めるようにしましょう。

距離別で見た場合、1230mと1700mのレースではスタート直後にコーナーに飛び込むため、先行馬が有利な展開になりやすい傾向にあります。

姫路競馬場

姫路競馬場

一周1200m直線230mと標準的な競馬場なのですがコーナーがきついため、逃げ・先行馬が活躍しやすいのが特徴です。

さらに姫路競馬場での開催が多くないため、競走馬は慣れない環境の中でレースを走るため、過去の実績や当日の調子などがレース結果に反映されにくい傾向があるため、当日のパドックを見て入れ込んでいる馬がいるかどうかをチェックしてから予想するようにしましょう。

距離別でみると1800mの時はスタートしてすぐにコーナーが待ち構えているので、内枠の馬の方が有利な展開になりやすいです。

 

四国にある競馬場

四国には中央競馬が開催する競馬場もなく地方競馬も高地にある高知競馬場ただ1つです。

しかしこの高知競馬場は「ハルウララ」の連敗記録が話題となり、一躍有名になった競馬場で、100連敗がかかったレースでは5000人以上の観客が入場しました。

高知競馬場

高知競馬場

一周が1100mに直線が200mと比較的小さな競馬場で、1コーナーと2コーナーの間のカーブがきつく、3コーナーと4コーナーのカーブがゆるやかなことから、徐々にスピードに乗っていける差し・追い込み馬に有利なコースと言えます。

またコースの作りだけでなくインコースの方が重たいこともあって外枠の方が砂をかぶる危険性が少ないことから「迷った時は外枠を買え」という言葉があるくらい外枠が有利です。

ただし、雨が降ると外枠の方が重たくなり逆に内枠の方が軽くなるため、有利・不利が逆転することがありますので、天気に合わせて攻め方を変えるといいでしょう。

 

九州にある競馬場

九州には中央競馬が開催される小倉競馬場と、地方競馬が開催される佐賀競馬場があります。

佐賀競馬場は他の地方競馬場と砂の質が異なるため、タイムが異常に速い競争が見ることが多いです。

佐賀競馬場

佐賀競馬場

一周1100mに直線200mと規模的には決して大きくない競馬場で、コーナーの間のカーブがきついため、逃げ・先行馬が有利になる傾向があります。

佐賀競馬場で着目するべきは騎手で、特に山口騎手が下位騎手から乗り替わった場合、レースが波乱する可能性がありますし、逆に山口騎手から下位騎手に乗り替わった場合は、その馬は多少控えめに考えておくことをお勧めします。

 

競馬の予想に競馬場の特徴は必須

一概に競馬場と言ってもそれぞれ一周の距離や直線距離、さらには起伏や砂の質など各競馬場によってそれぞれ特徴が異なります。

こうした特徴を頭に入れて予想するだけでも、各レースで馬券に絡むであろう馬とそうでない馬をザックリ分けることができ、それによって馬券に賭けるお金を抑えることができます。

これは地方競馬だけでなく中央競馬も同じですので、どちらの競馬をするにせよ競馬場の特性はある程度知っておいたほうが良いでしょう。

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